【鉄攻略】何をどれだけ食べたらいいか丸わかり、食材1食分含有量

 
MICHIKO★

「鉄欠乏性貧血」が問題になるのは、月経がある女性よ。鉄は大事なミネラルだから、貯蓄分をもちながら柔軟に、摂取した一部(1mg/日程度)だけを排泄・吸収して代謝しているから、基本的には不足しないの。ところが、月経では30mg/月(個人差大)も排泄されてしまうから足りなくなるのよ。月経がないのに貧血症状を感じるなら、別の要因の場合が多いわ。

健康のために、と運動を始めて鉄の排泄が増えたり、閉経前後の過月経で出血量が増えたり、婦人科系のトラブルが進行していたり・・・「今まで貧血になったことがないから」と気にしていなかったミドルエイジが貧血になっていた、ということもままあるので、改めて要注意。

①月経量が多いことを自覚していて貧血症状がある(食材や市販のサプリメントでは太刀打ちできないケースがある)、②月経がないのに貧血症状がある、この両ケースは要受診ね(^_-)-☆
※C型肝炎の方は鉄分摂取に制限あり

ミドルエイジの鉄必要量

鉄必要量画像

「日本人の食事摂取基準」では、鉄には「推定平均必要量(対象集団において50%の人が必要量を満たすと推定される量(50%は満たされない)」「推奨量(対象集団においてほとんどの人(97~98%)が充足するとされる量)」という2つの数値が設定されているわ。

ミドルエイジの推定平均必要量(mg/日)
男性:6.5 
女性:月経なし5.5 月経あり9.0 

ミドルエイジの推奨量(mg/日)
男性:7.5 
女性:30~49歳 月経なし6.5  月経あり10.5
   50~64歳 月経なし6.5  月経あり11.0 

日本人の平均摂取量は40代男性7.6mg、女性6.7mg。50代男性8.1mg、女性7.2mg

中央値(いちばん該当者が多い摂取量)は40代男性7.1mg、女性6.3mg。50代男性7.6mg、女性6.8mg
(国民栄養調査2019年)

鉄については、それほど大きなばらつき(個人差)はなさそうね。


最初に確認しておきたい「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」

ヘム鉄非ヘム鉄画像
ヘム鉄:動物性の食品の肉や魚に多い 吸収率50%(*)

非ヘム鉄:野菜や大豆など主に植物性食品に含まれる鉄 吸収率15%(*)

(*)「日本人の食事摂取基準」2020年版
Young MF,Griffin I,Pressman E,et al.Utilization of iron from an animal-based iron source is greater than that of ferrous sulfate in pregnant and nonpregnant women.J Nurr 2010:140:2162-6

実際の鉄の吸収率は、食事中のヘム鉄と非ヘム鉄の構成比、鉄の吸収促進/阻害要因となる栄養素や食品の摂取量、あるいは鉄の必要状態(必要になると吸収率があがる)によって変動するのよ。

食事摂取基準で示されている「推奨量」は15%吸収を想定している

日本人の鉄の主な摂取源は非ヘム鉄なので、そもそも吸収率15%を想定して摂取推奨量が設定されているから、素直に推奨量を追いかけていれば大丈夫(^_-)-☆


【1食分換算】鉄含有の多い食材順リスト

鉄1食分換算リスト画像

では、リストにいくわね! 鉄はゆでると減少するので生食しない食材については「生」のデータを外したわ。「生」がついている食材は、生食した場合の摂取量よ。

一発で推奨量を摂取できる1食分の食材(単位:mg)

赤こんにゃく(75g) 58.5

赤こんにゃく?!

滋賀県近江八幡市の名物、まさしく三二酸化鉄という鉄分で赤く染められていて、煮ても脱色しない、こんにゃく独特の匂いもない、きめ細かく柔らかくプリプリした食感が特徴のこんにゃくですって。

私は知らなかったのだけど、健康的にも優れているということで、今では全国で食べるんですってね。

1食分75gは、紹介されているレシピの1人分としたわ。

続いては、1食分で10~5mg摂取できる食材リスト。

10.0~5.0摂取できる食材(単位:mg)

ぶたスモークレバー(50g) 10.0
干しやつめうなぎ(30g) 9.6
あさり水煮缶(30g) 9
あさり味つけ缶(30g) 8.4
ぶたレバー生(60g)7.8 (※1)
あわび塩辛(20g) 6.8
にわとりレバー生(60g) 5.4(※1)
どじょう水煮/生(100g) 6.4/4.8

(※1)内臓類は調理後データがなく「生」で記載、調理後40gを想定豚肉ではどの調理法でも半分程度かそれ以上減少する傾向が示されれてるとする調査(*)あり。
(*)食肉の栄養知識/調理法による栄養価の変化

「やつめうなぎ」はもはや幻の食材になりつつあるし、あわびの塩辛、どじょうもあまり日常食といえないから・・・3大鉄摂取源は「ぶたレバー」「あさり」「にわとりレバー」、と覚えておくといいわね!

レバーはもちろんのこと、「あさり」はやっぱりすごいわね~! 冷凍で常備しておくとおいしく頻繁に食べることができるわよ、こちらの記事もぜひ見てね(^_-)-☆
〇<通年>【冷凍貝類栄養術】天然のサプリメント級推し食材の習慣的摂取術

さらに続いて、1食分で4.9~3mg摂取できる食材リスト。

4.9~3.0摂取できる食材(単位:mg)

しじみ水煮(30g) 4.5
あゆ天然内臓生/焼き(18g) 4.3/3.2
かつおなまり節(80g) 4
マトンロース脂身つき焼き(100g) 3.6
はぜつくだ煮(30) 3.6
かつお角煮(60g) 3.6
牛肉各種焼き/ゆで(100g) 3.5~2.7(※2)
ちょうせんはまぐり(60g)3.1
まいわしみりん干し(70g)3.0
うま赤身生(70g) 3.0
ほたるいか燻製(30g) 3.0
小麦たんぱく粉末状(45g) 3.0

(※2)含有量が高い順にヒレ赤肉焼き(乳用飼育)、もも皮下脂肪ゆで/焼き(乳用飼育以外)、かた赤身ゆで(乳用飼育)、ひき肉焼き、リブロース脂身つき焼き/ゆで(輸入牛肉のみ、他は1.9~1mgリスト)かた脂身つき焼き(乳用飼育)

ざっくり、「赤身」の魚肉食材と、貝類ね。貝は種類によってミネラル類含油量に特徴があるけど、貝類は総じてミネラルが多い、この覚え方は間違えないわ。

小麦たんぱくはグルテンミートとも言われているわ。

2.9~2.0mg摂取できる食材リスト。

2.9~2.0摂取できる食材(単位:mg)

さんまかば焼き缶詰(100g)2.9
がんもどき(80g) 2.9
うし横隔膜ゆで(70g) 2.9
あさりつくだ煮(15g)2.9
にしん燻製(g) 2.8
ほたて貝水煮(60g) 2.8
かき燻製湯漬缶詰(60g) 2.7
ほっきがい生(60g) 2.6
ほや生(45g) 2.6
まさば焼き(160g) 2.6g
だいずぶどう豆(60g) 2.5
ラムもも脂身つき焼き(100g) 2.5
うしレバー生(60g) 2.4(※1)
うし味つけ缶詰(70g) 2.4
はまぐり水煮(60g)2.3
あおのり素干し(3g) 2.3
ぶたレバーペースト(30g)2.3
つるあずき全粒ゆで(70g) 2.3
ローストビーフ(100g) 2.3
大豆たんぱく(24g) 2.2
はまぐりつくだ煮(30g) 2.2
ふだんそう葉生(60g)2.2(※3)
おごのり塩蔵塩抜き(50g) 2.1
めざし焼き(50g) 2.1
きびなご調味干し(35g) 2.1
うし舌焼き(70g)2.0
にわとり焼き鳥缶詰(70g)2.0
大麦めんゆで(220g) 2.0
はまぐり焼き(60g) 2.0
かじか生(70g) 2.0
ぶた赤肉とんかつ(150g) 2.0
ふな 甘露煮(30)2.0
つまみな葉生(60g)2.0(※3)
干しそばゆで(220g)2.0

(※3)生食のレシピも見かけるが、基本的にはほうれん草と同じ「シュウ酸」を含むため茹でで使うとされている

大豆たんぱくは、大豆ミートね。大豆・大豆製品、つるあずき(お汁粉によく使われるそうよ)、ふだんそう、つまみな、大麦めん、そば、植物性食材が入ってきたわね。

個人的に大注目は「あおのり素干し(3g)2.3mg」!。すごくない? 干すと凝縮されるからよね。でも、もう少し安価な「あおさ素干し」じゃダメみたい・・・3gで0.2mg含有、残念( ;∀;)

最期に、1mg台摂取できる食材。

1.9~1.0mg摂取できる食材

◆1.9mg
あゆ天然焼き(35g) 
まつも素干し(17g)
さんま皮つき焼き(110g) 
じゃがいも乾燥マッシュポテト(60g)
だいこん葉生(60g)
そらまめおたふく豆(35g)

◆1.8mg
かわのり素干し(3g)
かじか水煮(70g)
うるめいわし丸干し(40g)
さば缶詰味つけ(90g)
牛肉類(100g)1.8~1.2(※4)
ピータン(60g)
まいわし丸干し(40g)
焼き豆腐(110)
そばゆで(200g)
きくらげ乾(5)
い貝生(50g)
ちぢみゆきな葉生(60g)
つるな茎葉生(60g)

◆1.7mg
かき水煮(60g)
ラムロース脂身つき焼き(100g)
そうだかつお生(65g)
ほしひじき鉄窯油いため(60g)
玄米(80g)
そば粉全粒粉(60g)
絹ごし・木綿豆腐(140g)
和種なばな 花らい・茎生(60g)

◆1.6mg
あげまき貝生(40g)
いかなご生(65g)
凍みこんにゃくゆで(60g)
干しひじき鉄窯ゆで(60g)
ごまさば水煮(90g)
えごま乾(10g)
まぐろ缶詰味つけフレーク(40g)
ぶたヒレ赤肉焼き・ひき肉(100g)
エスカルゴ水煮缶詰(40g)
生あげ(60g)
のびるりん茎葉生(60g)
麦こがし(50g)

◆1.5mg
まいわしフライ(70g)
ごまさば焼き(70g)
さんまみりん干し(70g)
にわとり砂肝生(60g)
よもぎ葉ゆで(50g)
あかがい生(30g)
にわとりから揚げ(150g)
豆腐竹輪焼き/蒸し(65g)1.5/1.2
ごまいり(15g)
糸引き納豆(45g)
はまぐり生(70g)
かじかつくだ煮(25g)

◆1.4mg
いわのり素干し(3g)
カシューナッツフライ味つけ(30g)
なずな葉生(60g)
さらだ菜葉生(60g)
ベーグル(110g)
いなごつくだ煮(30g)
ろくじょう豆腐(23g)
くるまえび養殖焼き(100g)
塩さば/さば開き干し/缶詰みそ煮(70g)
にわとりひき肉焼き(100g)
(※1)
ながさきはくさい葉生(60g)
ブロッコリー焼き(60g)
めたで芽生え生(60g)
まいわし生(65g)
そらまめふき豆(50g)
ふなずし(150g)

◆1.3mg
ぶたセミドライ/ドライソーセージ(60g)
青/赤えんどうゆで(60g)
湯葉干し湯戻し(50g)
いわし缶詰水煮(50g)
きはだ生(65g)
やつめうなぎ生(65g)
いたや貝生(65g)
生ふ(100g)
ポップコーン(30g)
冷凍メンチカツ(80g)
はぜ甘露煮(30g)
かき養殖生/カキフライ(60/70g)
とこぶし貝生(70g)
えだまめゆで(50g)

◆1.2mg
小麦類(40g6枚切り食パン分相当)
かつお生(65g)
板ふ(25g)
しろさけふめん(18g)
さんま開き干し(110g)
まるあじ焼き(80g)
バジル粉(1g)
あゆうるか(30g)
なまここのわた(30g)
テンペ(50g)
ほうれんそう生(60g)
みずな葉ゆで(60g)
乾パン(100g)
ひきわり納豆(45g)
めじまぐろ生(65g)
オートミール(30g)
えびつくだ煮(30g)
とり貝生(40g)
にしまあじ水煮(105g)
けし乾(5g)
らいまめゆで(50g)
まいわし水煮/缶詰味つけ(50g)

◆1.1mg
えんどう塩豆(20g)
蒸し大豆(40g)
さば缶詰水煮(70g)
充填豆腐(140g)
かたくちいわしみりん干し(30g)
ポーチドエッグ/目玉焼き(50g)
タイム粉(1g)
かたくちいわし煮干し(6g)
すじこ(40g)
がちょうフォアグラゆで(40g)
トマトソース(120g)
レンズ豆ゆで(25g)
ぶた胃ゆで(70g)
冷凍えびフライ(70g)

◆1.0mg
ごまさば生(65g)
まぐろ天然脂身生(65g)
冷凍フライドポテト(130g)
いかなごあめ煮(30g)
おきなわ豆腐(60g)
にわとり心臓(はつ)生(20g)(※1)
パイナップル砂糖漬け(40g)
いんげんまめゆで(50g)
中国甘ぐり(50g)
いわし缶詰かば焼き(50g)
コッペパン(100g)
ぶたもも皮下脂肪なし焼き(100g)
にわとりもも皮つきゆで(100g)

(※1)内臓類は調理後データがなく「生」で記載、調理後40gを想定豚肉ではどの調理法でも半分程度かそれ以上減少する傾向が示されれてるとする調査(*)あり。
(※4)ばら脂身つき(乳用飼育)、もも皮下脂肪なし焼き(乳用飼育、他は4.9~2mgリスト)、リブロース脂身つき焼き・ゆで(輸入以外)、スモークタン

脂身が多い肉類、魚介類、大豆製品、豆類、玄米、そば、小麦、鉄分が多いといわれる野菜類ね。

えごま乾(大さじ1)は、特産地でないとお取り寄せになると思うけど、プチプチ食感がよく、ごはんに乗せたり納豆に入れたり、ちょいちょい使って鉄分摂取を積み上げるのにいいのよね。 脂肪酸も、積極的に摂りたい「オメガ3脂肪酸」が多いのよ。
〇食⑧【徹底解説】現代病予防に必須『アブラコントロール』の習慣化術

ごまいり(大さじ1)も積み上げにいいわね。「すりごま」にしないと消化されず体を素通りするから意味ないわよ!

バジル・タイム(1g)、これらは乾燥して凝縮されているスパイスだから、1gでもさまざまな栄養素含有量の上位に入ってくるのよ。ただ、1gは「ひとふり」という量じゃないわ、けっこうたっぷりめよ、笑。

ここでリストに入っている「ひじき」は『鉄窯ゆで』なので注意ね。一般的に販売されているものはステンレス窯でゆでられているものがほとんどだから、リストにはあがってきていない(ひじきそのものの鉄分含有量は少ない)わ。


結論:何をどれだけ食べたらいいか

鉄 何をどれだけ食べたらよいか画像
1週間単位で「鉄分」が摂れているような食習慣に

鉄は、体内に4mgほど存在し、7割は血液中で酸素運搬、あるいは筋肉中で筋肉に酸素を取り込む役割をしている(機能鉄)。

3割が主に肝臓、脾臓、骨髄に貯蔵されている(貯蔵鉄)。機能鉄が足りなくなると、貯蔵鉄が放出されて補うしくみよ。

食事から摂取した鉄分はすべて吸収されるのではなくて、失われた鉄分を補うように吸収されていくの。通常は、尿・便・汗で失われる1mg程度が吸収されているわ。不足してくると腸が吸収力をアップさせるような柔軟性があるので、基本的には不足しないしくみになっているのよ。

ところが、個人差がとても大きいのだけど、月経では30mg/月失われてしまうの。どんなにたいへんなことかがわかるわね。

「月経がある女性は貯蔵鉄を使わざるえない」から、目標は、貯蔵鉄を十分に満たしておくこと。摂取推奨量をきちんと摂取できていること、「鉄分の摂取が不足しがち」というのが常態化しないことがとても大事だわ!

1週間単位で摂取できることをゴールにすればコントロールしやすいと思うわよ(^_-)-☆

  1. 食材リストを参照に、今の食習慣で通常ざっくりどれくらい鉄摂取できているか試算してみる
  2. 摂取推奨量1.1mg/日×7日=7.7mg/週
    7.7mgー(①×7)で、追加摂取したい鉄量を算出
  3. ②で算出した鉄を摂取できる、習慣的に食べられそうな食材をさがし、1週間にどれくらい食べればよいか確認し、ルーティンで(?!)食べるようにする

平均的には、日本人の鉄摂取源は豆類→野菜・穀類→調味料・香辛料→肉類となっているわ。

週に1~2回、あさり、牛肉、レバー類など、鉄分が多い動物性の食品を食べる習慣化をすると、グッと鉄分摂取量が増えるわね。吸収率も高いから安心、と思うけど、どうかしら? ご参考まで(^_-)-☆


鉄吸収のためにできること

鉄吸収のためにできること画像
★鉄の吸収促進4つのポイント

  • 動物性たんぱく質を一緒に食べる
    ☞鉄と結びついて腸からの吸収を促進する
  • ビタミンC
    ☞鉄は主に十二指腸から吸収される。十二指腸内は弱アルカリ性で、電荷の状態が「二価鉄」が吸収されすい。食品に含まれる鉄は一般的に「三価鉄」なので、「ビタミンC」が一緒に存在すると還元作用を受けて二価鉄になり、吸収されやすい状態になると考えられている
  • クエン酸などの果実酸
    ☞ミネラルを包み込んで吸収しやすい状態へ変化させる「キレート作用」という働きがあるため
    ☞クエン酸が多く含まれるのは、梅、レモン、ライム、柑橘類のフルーツ、パイナップル、いちご、酢など
  • 酸っぱいもの、辛いもの
    ☞胃酸の分泌を促して吸収を高める
★鉄性の調理器具を使うと有用な鉄が溶出する

  • 玉葱100g+水50ml 5分加熱 0.08mg溶出
  • +食塩1% 0.40mg溶出
  • +ケチャップ15% 1.04mg溶出
  • +食酢10% 2.26mg溶出
  • +油だと吸収率が落ちる
  • 加熱時間が長いほど溶出量が増える
  • 溶出する鉄は、ほとんど(8~9割)が吸収されやすい「ヘム鉄(二価鉄)」

〇調理 中に鉄鍋か ら溶出す る鉄量の変化
〇使用年数の異なる鉄鍋を用いた調理中の鉄溶出量と鉄鍋表面の金属元素の化学状態

★鉄の吸収を阻害するといわれているもの

  • タンニン(コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ワインなど)
    ☞鉄とくっついて「タンニン鉄」となり、水分(血液)に溶けにくくなり吸収されなくなるとされる
  • フィチン酸(穀物の外皮、玄米など)
    ☞鉄と強力にくっついて体外へ排泄してしまうとされる
  • 食物繊維
    ☞鉄分とくっついて一緒に排泄してしまう

いずれも、貧血で鉄剤を飲んでいる場合などは留意するとして、一般的には摂り過ぎなければ問題ない、とも言われているわ。フィチン酸については、例えば玄米は塩を入れて炊いたり、あるいは他の食材と一緒に食べることで、ミネラルをくっつける要因となっているリン酸基が外れるため、ミネラル類をくっつける作用が低くなるという研究結果もあるのよ。玄米や食物繊維は「今の私たちの健康管理にとっては」メリットも大きいから、個人的にはこれらの阻害要因を気にしすぎるよりは、積極的な鉄分摂取の方を気にした方がいいと思うわ。


「鉄サプリメント」は必要か

鉄サプリメント画像

サプリメントについては、別に記事をまとめているのでぜひ併せて参照してね! ただし、

ミネラルは、他のミネラルと互いに吸収や働きを影響しあっている場合がある
1種類だけ多く摂ると、他のミネラルが働かなることがある

「鉄」「亜鉛」「銅」はまさにお互いの働きに影響しているわ。

「鉄」を運ぶたんぱく質(トランスフェリン)に鉄が乗るときに「銅」が必要(セルロプラスミン)で、「亜鉛」はヘモグロビンの合成に関係しているの。

例えば、「鉄」だけ多く摂ってしまうと「銅」「亜鉛」の吸収は阻害されて減少してしまい、結局「鉄」が働けなくなるの。

食事から摂取することが推奨されるのは、こういう面もあるわ。食材では、だいたいバランスがとれているものなのよ(^_-)-☆

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まとめ

星×まとめ画像

✐「鉄欠乏性貧血」が問題になるのは、月経がある女性。それ以外の貧血症状は別の要因であることが多いので要受診

✐月経量が多いという自覚があって貧血症状がある場合も要受診。食べ物や市販薬・サプリメントでは改善できない場合がある

✐ミドルエイジ月経がある女性の摂取推奨量は、30~49歳10.5、50~64歳11.0(ともにmg/日)、平均摂取量は30~49歳6.3、50~64歳6.8(ともにmg/日)

✐ほとんどの女性は摂取量が足りていないが、貧血になるかどうかは月経の出血量の多さに依るというデータもある。ミドルエイジは、健康のために運動をはじめて鉄の排泄量が増えたり(汗で排泄される)、閉経前後の過月経で出血量が増え、貧血(かくれ貧血)になるケースがある

✐鉄には、動物性食品の肉や魚(主に赤身)に多い「ヘム鉄」(吸収率50%)、野菜や大豆など主に植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」(吸収率15%)という2種類がある。

✐摂取推奨量は、日本人の摂取源が「非ヘム鉄」が多いことを考慮し、吸収率15%を想定して設定されている。

✐3大鉄摂取源は「ぶたレバー(50g/7~10mg)」「あさり30g/8~9mg」「にわとりレバー(50g/5mg)」

✐続いて、赤身の魚肉類、貝類に多い

✐大豆たんぱく、小麦たんぱく、豆類、生で食べる一部野菜類にも多い(鉄はゆでることで減少する)

✐鉄は「動物性たんぱく質」「ビタミンC」「クエン酸などの果実酸」と一緒に食べる、あるいは酸っぱいもの、辛いもので胃酸の分泌が促されると吸収が高まる。

✐鉄は、鉄製の調理器具を使うと吸収されやすい「ヘム鉄」のカタチで料理に溶出する

✐鉄は「タンニン(コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ワインなど)」「フィチン酸(穀類の外皮、玄米など)」「食物繊維」で吸収阻害されるとされている

✐「鉄」「亜鉛」「銅」は互いに吸収や働きが影響しあっている。1つだけ多く摂取すると他のミネラルの吸収が阻害され、結果、本来の働きをできなくなる。食事からの摂取でバランスを崩すことは稀、極端なサプリメント飲用をしないことが重要(サプリメントについては、別記事参照)


 
MICHIKO★
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
初めて本ブログをごらんいただいた方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。
また、お会いしましょう(^_-)-☆
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