【ビタミンB6とは?】神経伝達物質合成なども。たんぱく質代謝必須ビタミン

欠乏することはほぼないが「たんぱく質代謝」をはじめ、重要な生体反応に関わる栄養素

たんぱく質食材の筋活イメージ画像

まず、ビタミンB6を含むB群は「水溶性ビタミン」。水に溶けるタイプのビタミンなので、体内で蓄積されることはなく、日々、使われなかった分は尿から排泄していくわ。

水溶性ビタミンの特長

  • 日々、コンスタントに摂取する必要がある
  • 調理の際、茹で汁へ多く流出する、熱で多少壊れるが、B6の場合、温度ではなく加熱時間で壊れる量が増えることが知られている(茹で汁まで飲む料理が有効)

もう1つ。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせないから、たんぱく質を多く摂取する人は、その分必要量が増えるのよ。

続いて、「ビタミンB6」のはたらきをまとめるわね。

  1. たんぱく質をアミノ酸に分解、分解したアミノ酸を原料に細胞や粘膜、皮膚や髪の毛、爪などヒトのたんぱく質をつくる際に必要な補酵素。糖質や脂質が不足した際、たんぱく質をアミノ酸からさらにエネルギーに変換する過程でも不可欠
  2. 「セロトニン」「ドーパミン」「アドレナリン」「ギャバ(GABA)」など『神経伝達物質』をつくる
  3. 赤血球をつくるなど、60以上の酵素反応にかかわっている
  4. 体外から侵入した病原体を攻撃して無力化させる免疫物質「免疫グロブリン」をつくるのに欠かせない(抗アレルギー)
  5. 女性ホルモン「エストロゲン」分泌と関連がある

「補酵素」とは、体内で起こる代謝など、生命活動を行うのに必要な「スイッチ」のようなもの。「スイッチ」がないと、活動は行われない。体内では無数の生命活動が行われているが、1つの活動には1つの特異的なスイッチが決まっていて、他では代用できない。そうやって各活動の誤作動を防いでいるのね。

ビタミンB6は、皮膚炎を予防することから発見されたビタミンだそう。①のとおり、皮膚(たんぱく質)を合成する際に必須であることと、④の抗アレルギー作用によるとされているわ。

ビタミンB6の積極的な摂取で機能性が期待されているのだけど(次章)、「欠乏」はしにくい栄養素とされているわ。欠乏すると「神経障害」「皮膚炎」「貧血」「脂肪肝」「口内炎」「不眠症」などの症状がでるとされているのだけど、通常の食事で欠乏することが少ないため、どれくらいで欠乏するか、正確にはわかっていないのだそう。

欠乏しにくい理由は、大きく2つ。

ビタミンB群は、仲間が同時に不足することが多い。B6が不足する前にB1、B2の方が不足しやすく、これらの欠乏症が先に現れて対策がとられる場合が多い。なお、B6が体内で活性化されるにはB2が必要。つまり、B2がないとB6は働けないのね。

もう1つは、腸内細菌によって体内でつくられるため。よって、抗生物質使用などで腸内細菌が育ちにくい状態だと、不足しがちになるといわれているの。これは、他のB群も一緒よ。

とはいえ、「不足しがちな際に現れる症状」とされるものもあるから、まとめておくわね。

ビタミンB6が不足しがちになると・・・

☑肌荒れが気になる(アミノ酸から皮膚をつくる過程に影響)
☑なぜかイライラすることがある(神経伝達物質GABAの生産過程に影響)
☑月経前にイライラを感じる(エストロゲンでB6の消費量が増える・・・後述)


ビタミンB6の機能性

VB6機能性画像

先に記したように、ビタミンB6には期待できる機能性があるの。まとめるわね。

期待されるビタミンB6の機能性

  • 皮膚炎予防
  • 月経前にイライライしたり頭痛に悩まされたりするような「月経前症候群(PMS)」に有効
  • つわりの軽減

「月経前症候群」「つわり」に関わっているのは、女性ホルモン「エストロゲン」が関わるアミノ酸代謝過程でビタミンB6を消費する(補酵素として使う)から。月経前や妊娠中、エストロゲンの濃度が高まるとB6の必要量が高まるわけなの。ピルを服用する場合も同じ理由で必要量が高まるのよ。

これらの対策のために極端にビタミンB6を摂取するのはもちろんNG(極端に多く摂取し続けると、感覚神経障害がみられることが報告されている)だけど、サプリメントでB群を補うくらいならリスクのない範囲だと思うわ。不足が気になるようなら、試してみるのはよいのではないかしら。本記事末に、ビタミンB群のサプリメントについての記事も添付するわね。


まとめ

星×まとめ画像

✐「ビタミンB6」は他B群と同様「水溶性ビタミン」
☞日々コンスタントに摂取する必要がある
☞調理では茹で汁の方へ多く流出するが、熱で壊れるわけではない(茹で汁まで飲む料理が有効)

✐「ビタミンB6」はたんぱく質代謝に不可欠であると同時に、他にも重要なはたらきに関わっている
☞「たんぱく質をアミノ酸に分解する」「アミノ酸をたんぱく質に再合成する」どちらにも必須
☞「セロトニン」「ドーパミン」「アドレナリン」「ギャバ(GABA)」など『神経伝達物質』をつくる
☞赤血球をつくるなど、60以上の酵素反応にかかわっている
☞体外から侵入した病原体を攻撃して無力化させる免疫物質「免疫グロブリン」をつくるのに欠かせない(抗アレルギー)
☞女性ホルモン「エストロゲン」分泌と関連がある

✐「欠乏」はしにくい(他のB群が先に欠乏症状をおこす、腸内細菌によってつくられる)が、不足がちで現れるとされる症状は次のとおり
☞肌荒れ
☞なぜかイライラすることがする
☞月経前にイライラを感じる

✐積極的な摂取で期待される機能性は次のとおり
☞皮膚炎予防
☞月経前にイライライしたり頭痛に悩まされたりするような「月経前症候群(PMS)」に有効
☞つわりの軽減

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MICHIKO★
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
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また、お会いしましょう(^_-)-☆
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