「ビタミンD」のポイントは大きく3つ ですよ。
①「カルシウム」とセットで骨代謝に欠かせない
②形状はストロイドホルモンでホルモンと捉える専門家も。不足するとさまざまな病気の発症リスクを高める
③紫外線に当たると皮膚で合成されるが、加齢とともに皮膚で合成されなくなり不足リスクがさらに高まる
「何をどれだけ食べたらいいか」は、別途丸わかり記事をまとめているので、ぜひご参照ください。
MICHIKO★日本のみならず、世界中で不足しがちで警鐘が鳴らされる「ビタミンD」。その理由は、特殊な食材にしか含まれていないから。『「カルシウム」とセットで骨代謝を行う』という重大ミッションだけでなく、様々新しい知見がでてき[…]
「ビタミンDがないと骨にならない」という真実
- カルシウム
- ビタミンD
- 副甲状腺ホルモン
骨をつくるために、腸から「カルシウム」や「リン」の吸収を促進させるのが「ビタミンD」。さらに血液に入ったカルシウムを骨まで運び、骨をつくる骨芽細胞の働きを促進して骨を形成するのを助ける働きをします。
一方、血液中のカルシウムが足りなくなって骨から放出するときに働くのは「副甲状腺ホルモン」と「ビタミンD」。
私たち「ヒト」は、とにかく血液中のカルシウム濃度を厳密に保つ必要があり、絶対不足させないために骨に大量に貯蔵し、『ビタミンD』と『副甲状腺ホルモン』によって、厳密に濃度を調整する仕組みになっています。
「カルシウム」だけでは骨にならない。「ビタミンD」がないと骨にならない。
「あればなお良し」ではないんです。「必須」なのです。まずはココをしっかりおさえておきましょう!
骨だけではないですよ。カルシウムといえば、「歯」も忘れずに! 虫歯になりやすくなったり、歯の丈夫さにも関連しています。
そもそも私たち日本人は「カルシウム」がかなり不足しているわけですが、「ビタミンD」も足りていない。実際、栄養素の摂取状況は個人差がとても大きいのですが、血中ビタミンD濃度を測定する最近の疫学調査結果では「男性72.5%、女性88.0%が不足または、欠乏者に該当」という結果なので、かなり不足傾向であることは間違いなさそうです。
※国民健康栄養調査(2019年)より
次々と明らかになる「ビタミンD」の効用
ビタミンD不足が骨粗しょう症、骨軟化症、X脚やO脚などに関わっていることは古くから知られていましたが、近年、多数のヒト試験の研究が行われるようになり、ビタミンDの欠乏がさまざまな病気の発症リスクを高めていることが明らかになってきています。
予防するわけではなくて、「不足するとリスクが高まる」のだそうです。
アルツハイマー、認知症、感染症、肺活量低下、喘息、高血圧、メタボリックシンドローム、がん・・・
骨に関すること以外に、炎症をおさえる、細胞増殖、脳の神経伝達、脳神経の保護、免疫機能の調整などのはたらきがわかっています。
さらに筋繊維の正常な発達にも必要で、ビタミンDが不足すると筋力低下や痛みの原因になるとのこと。
ビタミンDは「ビタミン」という名前ですが、男性ホルモンや女性ホルモンと同じ「ステロイドホルモン」の骨格をもっていて、細胞の核内にその受容体(ビタミンDだけを選んで受け取る機能)があることから、1975年にはステロイドホルモンの1種と確定されています。このような本質が、骨以外にもさまざまな作用をもたらしているのかもしれません。
「ビタミンD」が注目されている理由とは
ビタミンDは、紫外線を浴びることで皮膚で合成されるルートもあるのですが、(摂取基準値は、皮膚での合成を考慮して策定されているので、純粋に食事から摂取したい量になっています)、子どもと高齢者はうまく合成されないことが分かっています。
長寿化している今だからこそ、ますます摂取不足が警鐘されているという事情もありますね。
子どもにおいては一時、日焼け止めの過剰な使用でビタミンD合成が阻害されている、という報道がありました。紫外線の害もあるので、難しいところですが「近視」改善にも紫外線がいいというような情報もあり、基本的には「一定時間、日光の下で過ごすことが必要だ」ということが示唆されているように思います。
「ビタミンD」は限られた食品からしか摂取できないという「特殊な栄養素」であるため、不足傾向は日本に限ったことではありません。アメリカでは主食食品へのビタミンD添加や、サプリメント使用も推奨されていたりします。
ちなみに、日光が制限されている地域に住んでいる、牛乳アレルギーや乳糖不耐症の人、ベジタリアン・ビーガンなど動物性食材を一切食べない人などに欠乏症がみられるという報告があります。
〇厚生労働省『「統合医療」に関わる情報発信等推進事業』eJIM 海外の情報「ビタミンD」
こちらの記事を併せてご参照いただき、場合によってはサプリメント使用を検討してもよいかもしれませんね。
MICHIKO★日本のみならず、世界中で不足しがちで警鐘が鳴らされる「ビタミンD」。その理由は、特殊な食材にしか含まれていないから。『「カルシウム」とセットで骨代謝を行う』という重大ミッションだけでなく、様々新しい知見がでてき[…]
まとめ
✐「ビタミンD」はたらきのポイントは大きく3つ
☞①「カルシウム」とセットで骨の代謝に欠かせない
☞②形状はステロイドホルモンで、不足するとさまざまな病気の発症リスクを高める
☞③そもそも日本人は不足しがちだが、加齢とともに皮膚で合成されなくなり不足リスクがさらに高まる
✐骨・歯をつくるために、腸から「カルシウム」や「リン」の吸収を促進させる、血液に入ったカルシウムを骨まで運び、骨をつくる骨芽細胞の働きを促進して骨を形成するのを助ける
✐「カルシウム」とともに、「ビタミンD」の摂取も不足している
☞血中ビタミンD濃度を測定する最近の疫学調査結果では「男性72.5%、女性88.0%が不足または、欠乏者に該当」という結果になっている
✐不足すると、骨代謝に関わる「骨粗しょう症」「骨軟化症」「X脚やO脚」などに関わっていることに加え、近年では「アルツハイマー」「認知症」「感染症」「肺活量低下」「喘息」「高血圧」「メタボリックシンドローム」「がん」などのリスクをあげることも明らかになっている
✐骨代謝に加え、炎症をおさえる、細胞増殖、脳の神経伝達、脳神経の保護、免疫機能の調整などのはたらきがわかっている
✐男性ホルモンや女性ホルモンと同じ「ステロイドホルモン」の骨格をもっていて、細胞の核内にその受容体があることから、1975年にはステロイドホルモンの1種と確定されている
✐ビタミンDは、紫外線を浴びることで皮膚で合成されるルートもあるが、加齢とともに合成能力が落ちてくる
✐限られた食品からしか摂取できない特殊な栄養素であるため、不足しやすい
☞日光が制限されている地域に住んでいる、牛乳アレルギーや乳糖不耐症の人、ベジタリアン・ビーガンなど動物性食材を一切食べない人などには欠乏症がみられるという報告がある
MICHIKO★日本のみならず、世界中で不足しがちで警鐘が鳴らされる「ビタミンD」。その理由は、特殊な食材にしか含まれていないから。『「カルシウム」とセットで骨代謝を行う』という重大ミッションだけでなく、様々新しい知見がでてき[…]
初めて本ブログをごらんいただいた方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。
また、お会いしましょう(^_-)-☆
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