腹筋群が強化されると、姿勢を保ちやすくなる、立ちっぱなしが苦ではなくなる、疲れにくくなる、腰痛予防になる、肚が座ってくる(?!)など、本当にいいことがたくさんあります。
「プランク」は場所をとらず、時間をとらず(30秒!)、腹筋類のメニューとしては腰を痛めにくいのも魅力。
宅トレ(自宅でトレーニング)でたいへん人気が高いメニューです。
今回は、『まずは確実な習慣化』という重要なミッションがあるので「フロントプランク」に徹しますが、プランクには実にさまざまな種類があり、関節の可動性や柔軟性、安定性、バランス能力などを高めることができる、たいへん実用的なメニュー。
「体習慣化10」を一通り習慣化して、さらにエクササイズを上乗せしていく際は、ぜひ積極的に「プランク」メニューを増やしていきたい。
そんな、スタートラインに立つ習慣化です(^_-)-☆
【実践】カラダの「芯」をつくる『プランク』習慣化
「体習慣化10」では、「フロントプランク」の習慣化に集中する
「フロントプランク」で、『姿勢』を支える腹筋群(インナーマッスル含む)強化を狙う
「プランク」はよく、「体幹を鍛える」と言われていますが、
理学療法-臨床・研究・教育 27:3-9,2020 体幹トレーニングの流行の背景と効果に関する考察 谷本道哉 著より
「体幹(胴体の部分)」は、主に腹筋群と背筋群を一緒に働かせることで固定されるので、実際には腹筋を強化する「フロントプランク」(上図)と、背筋を強化する「バックプランク」(下図)両方が必要になっています。
日常生活ではお腹の方が緩みやすく、前に出てしまいやすいので、今回はいったん「姿勢維持力強化」目的として腹筋側の強化を目的とします。
毎日やるタイミング(時間)を、今ここで決めてしまおう!
起床後いちばん/〇〇の次に、帰宅後いちばんになど
姿勢維持強化を目的とした「フロントプランク」のやり方
お腹を凹ませながら、腹筋のチカラでカラダを持ち上げる
↑↑↑ここで「腹筋でカラダを引き上げる」という感覚をつかんでください
その腹筋のチカラで「フロントプランク」のカタチをキープする
背中側は、一直線。
お尻が出っ張ったり、下がらないのが正しい状態です。
パートナーがいらしゃれば、背中側にエクササイズ用のポールや、長い物差しをパートナーに当ててもらうと、カラダが正しい位置を覚えやすいです。
鏡や、ガラスや、消えたTVの画面に映すなどでも!
「正しくやればキツイはず」とされる、フロントプランク!
最初は20秒でもOK、とにかく習慣化を目標にしましょう!!
日常生活でお腹を引き上げるチカラがつくので、ポッコリとお腹が出たシルエットからは卒業間違いなしです。
お腹が固定できるようになったら、しっかりと丹田に意識と重心を落とし、姿勢に磨きをかけていきましょう(^_-)-☆
【座学】「腹筋群」深堀り
- 「腹筋」の本質的な役割は「上半身と下半身をつなぐ中間部(ミッドセクション)」でカラダ全体を安定させる、チカラ強くさせるほか、内臓を支える、内臓を外部の衝撃から守る、呼吸や消化などを効率的にサポートしている。および、「内臓保護」
腹直筋(シックスパックに割れるという、いわゆる腹筋といわれているところ)だけでなく、インナーマッスルを含む腹斜筋、腹横筋、腰方形筋、肋間筋を含むウエスト全体の筋肉であり、協働してカラダ全体にチカラをもたらす
- ジャンプ、蹴る、登山する他、爆発的なチカラで脚を持ち上げる
※プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ(ポール・ウェイド著)より
- 腹筋群のなかでもっとも表層、いわゆるシックパックになる腹筋
- 一方は胸に近い肋骨にくっつき、もう一方は骨盤の端である恥骨にくっついている
- カラダを前方に曲げる、息を吐く補助、正しい姿勢の維持、内臓保護などのはたらき
- 側面で最も表層にある筋肉
- 一方は胸に近い肋骨の外面にくっつき、もう一方は鼠径部の靭帯、腹直筋の一部にくっついている
- 腹直筋と同様のはたらきに加えて、背中を横に曲げるはたらき、反対側にひねる、息を吐く補助、正しい姿勢の維持などのはたらき
- 外腹斜筋の深層(奥側)になる筋肉
- 扇状の筋繊維が、外腹斜筋と直角に走る
- 外腹斜筋や腹横筋とともに、内臓を収める腹腔の壁(腹壁)をつくる、背中をひねる、息を吐く補助、正しい姿勢の維持
- 側面で最も深層(奥側)にある筋肉
- 内臓を収める腹腔の内部を圧迫してお腹を凹ませる、息を吐く働きの主力の筋肉、腹式呼吸で息を吐く際に使われる、腹圧を高めることで排便や分娩を補助するはたらき
- 腰椎の両側いなる長方形の深層の筋肉、大部分を脊柱起立筋(背中側の筋群)に覆われている
- 背中を横に曲げる、後ろにそらすはたらき
- 肋骨と肋骨の間を走る、表側の呼吸筋が「外肋間筋」
- 外肋間筋の裏側にあるのが「内肋間筋」
- 「外肋間筋」は息を吸うときに、「内肋間筋」は息を吐くときに収縮、階段や坂道を登るときなど、息があがった状態の呼吸につかわれる
歩くときには「脚」を使う。家事をするときには「腕」や「手」を使う。カラダを起こしておくために常に「背筋」を使っている。
それに比べ、腹筋群は意識しないとあまり使わない筋肉(非常に重要なのに)のようですね。そして、呼吸によくよく関わっている点に着目。
しっかりと深い呼吸で腹筋群を使いながら、さらに積極的に鍛え、上半身と下半身をしっかりつなげていくことが、一気にカラダを楽にしていくキーポイントのように感じています(^_-)-☆
「パワーハウス」とは、「骨盤底筋(床)」「腹横筋(前・横の壁)」「多裂筋-脊柱起立筋の深層にあり、椎骨(頸椎・脊椎・腰椎の各小さな骨)同士を引きつけて安定させている-(後ろの壁、または柱)」「横隔膜(天井)」。
「パワーハウス」を安定させてアウターマッスルが使えるようになると、腰を痛めるなどけがをしにくくなるということがわかってきています。
スポーツをする人のお話ではないですよ、家事だって日常生活だって、アウターマッスルを使っているのです!
『体①【基本のキ】よい姿勢とは? 姿勢を修正し保てるようになる習慣術』と今回の習慣化で、「パワーハウス」の床と壁が鍛えられますね、「天井」は深い呼吸で使いましょう(^_-)-☆
※体①習慣は、本記事最後に添付しておきますね!
まとめ
✐まずは「フロントプランク」30秒の習慣化に徹しよう!
✐姿勢強化を狙う「フロントプランク」のポイントは、プランクのカタチになるために腹筋でカラダを引き上げる、その腹筋の使い方の感覚をつかむこと、その腹筋のチカラだけでカタチをキープすること
✐プランクで感覚をつかんだ「腹筋でカラダを引き上げる」を、日常の姿勢維持で使うとぽっこりお腹卒業、姿勢維持でも腹筋強化ができて相乗効果
✐腹筋群は、上半身と下半身をつないでカラダ全体を支える、内臓を支える、内臓を外部の衝撃から守る
✐腹筋群は意識しないと使われにくい筋肉群。プランク及び、日常生活の姿勢維持でしっかり強化
ぜひ、こちらも併せての習慣化をおススメします。
今回はカラダの基本のキ、「姿勢」について。痛めないフィジカル(肉体)づくりは、「姿勢」にはじまり「姿勢」に終わるといってもよいのでは?関節トラブルも、凝り・固くなり生じるトラブルも、長年の「姿勢」の積み重ねによるところ[…]
また、次の習慣化でお会いしましょう(^_-)-☆