【亜鉛攻略】何をどれだけ食べたらいいか丸わかり、食材1食分含有量

 
MICHIKO
私たちが新陳代謝する、あるいは生命活動を保つために体内で行っているさまざまな化学反応の「スイッチ」の役目をしているのが「酵素こうそ」というたんぱく質。この「酵素」が働かないと化学反応がうまくいかず、さまざまな不調がでてくるわ。

「酵素」は兼用できず、1つの反応に対して1つずつ存在するの。ヒトには約5,000種の酵素があると言われているわ。

ビタミン・ミネラル類が酵素の構成要素になっているから、ビタミン・ミネラルは「体の調子を整える栄養素」と言われるのね。

その中でもとりわけ多くの構成要素となっているのが「亜鉛」よ。300種類以上、数百種とも言われているわ。体内で最も多く存在しているミネラルが「亜鉛」なのよ!

たんぱく質合成、骨の成長・肝臓・腎臓・インスリンを分泌するすい臓、精子を作り出す睾丸、味を感じる味蕾みらい細胞、免疫機能などの細胞の入れ替わりなどに必須なの。

すごく大事なミネラルなのだけど、残念ながら日本人は平均的に不足しがち。

不足すると成長障害、生殖機能低下、味覚障害、食欲不振、貧血、皮膚炎、脱毛、免疫低下・・・などさまざまなトラブルを引き起こすことが知られているわ。

残念ながら、貯蔵システムはないの。

ぜひ、この記事を見て日々、亜鉛を補う食生活をイメージしてみて!

今回は「亜鉛」攻略法、必見。

ミドルエイジの亜鉛必要量

亜鉛_必要量画像

「日本人の食事摂取基準」では、亜鉛もカルシウム同様に「推定平均必要量」「推奨量」という2つの数値が設定されているわ。

推定平均必要量
対象集団において50%の人が必要量を満たすと推定される量
(50%は満たされない)

推奨量
対象集団においてほとんどの人(97~98%)が充足するとされる量

推定平均必要量(mg/日)
男性 18~74歳:9
女性 18歳以上 :7

推奨量(mg/日)
男性 18~74歳:11
女性 18歳以上 :8

日本人の平均摂取量は40代男性9.2、50代男性9.3、40代女性7.8、50代女性7.5。
(いずれもmg/日、国民栄養調査2019年)

推定平均必要量には達しているから、50%程度の人が充足、50%程度の人が不足、という状況ね。

「亜鉛」は動物性たんぱく質に多く含まれているので、動物性たんぱく質を多く摂っている国、アメリカなどではまったく不足していないの。一方でベジタリアンだと、不足のリスクが高いわ。

必要量を摂取することはもちろんだけど、他に不足の要因とされていることもまとめておくわね。

亜鉛不足の要因

  1. 食事からの摂取不足
    体内では作られないので、食事からの摂取が必須
    大前提、食事量が少ないと不足する
  2. 吸収阻害
    コーヒー・オレンジジュース・カルシウム・フィチン酸(未精製の穀類・豆類に多く含まれる(※))の過剰摂取、加工食品・ファストフードの食事過多(添加物として使われるリン酸塩・ポリリン酸・フィチン酸、グルタミン酸ナトリウムなどが吸収阻害)、抗生物質などある種の薬、消化器臓器の病気など
    (※)文中に記述あり
  3. 排泄・消費増加
    激しい運動(汗から流出)、アルコールの常飲(アルコール脱水酵素で大量の亜鉛が消費される)

さて、さっそく1食分に換算した食材リスト(文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)をまとめていきたいのだけど、今回は亜鉛の含有量が多い食材グループを『動物性食品(牛肉、豚肉、羊肉、鶏)』『魚介類』『種実類』『主食』に分け、そのグループの特性に沿ってまとめるわね。

一通り読んでもらえれば、すっかり亜鉛ツウになること請け合いよ(^_-)-☆


【1食分換算】一発で亜鉛必要量を満たす食材リスト

亜鉛_一発で推奨量を満たす食材画像

なんと1食分で一発「推奨量」を摂取できてしまう食材! すべてにおいて言えることだけど、あくまでも平均的な含有量で、季節変動や個体差があるのでご留意してね。

( )内:1食分とした重量/1食分想定量あたり亜鉛含有量(mg)

①<貝類> かき くん製油漬缶詰(60g/15)>>大きめ3粒
②<貝類> かき 養殖 フライ(100g/12)>>大きめ3粒
③<貝類> かき 養殖 水煮(60g/10.8)>>大きめ3粒
④<貝類> かき 養殖 生(60g/8.4)>>大きめ3粒
⑤<えび・かに類> (かに類) たらばがに ゆで(200g/8.4)>>1食分としてのお取り寄せ量参照

貝類全般に言えることだけど、動物性たんぱく質が豊富ながら低脂肪、ビタミン・ミネラルもそれはそれは多く含んで栄養価が高いわ。

私はそんな貝類を定期的に食べる習慣にできるよう、冷凍タイプのものを常備しているわ。
〇<通年>【冷凍貝類栄養術】天然のサプリメント級推し食材の習慣的摂取術


【1食分換算】動物性食品の亜鉛含有リスト

亜鉛_動物性食品画像

動物性たんぱく質では、総じてまず「牛肉」の含有量が多いわ。基本的に1食100gとして含有量を示したけど、焼き肉をすると女性で200g、男性で300gくらい食べると言われているわ。そうすると、倍量摂取できることになるわね。

一律100gとしたので、脂が多いと相対的に亜鉛を含む肉自体の量が少なくなり、亜鉛量は少くなくなっているわ。

「生」で食べることはないことを前提とし、いずれも「ゆで」か「焼き」の際の含有量よ。

タンやレバーなどは80gなどにしているわ。100g以外の場合だけ、記載するわね。

部位によりかなり細かく分析されているから、傾向をまとめるわ。

【牛肉】単位(mg 
※g記載がないものは100gあたり、ゆで・焼きの記載がない場合はゆで・焼き含んだ幅としている。
※(参照)ミネラルの調理損失は「蒸し(61.9%)」→「ゆで(58.9%)」→「煮る(54.6%)」→「揚げ(53.3.%)」→「炒め(46.4%)」というデータがある(*1)

牛ひき肉 焼き 7.6
輸入牛肉(もも、リブロース) 6.3~7.5
和牛(もも) 6.3~6.4
和牛(リブロース) 3.2~3.6
国産牛(かた、もも、ヒレ) 5.5~7.2
国産牛(リブロース、ばら) 3.6~5.3

ローストビーフ80g 4.1
第1胃ゆで(ミノ)80g 3.36
スモークタン80g 3.36
横隔膜ゆで~焼き(ハラミ・アガリ)80g  3.18 ~3.36
味つけ缶詰77.5g(1/2缶) 3.1
コンビーフ缶詰50g(1/2缶) 2.05
子宮ゆで60g 1.02
第2胃ゆで(ハチノス)60g 0.9
ビーフジャーキー4g(1枚) 0.35

(*1)調理損失を考慮したビタミン・ミネラル摂取量の評価について

牛肉は、亜鉛も豊富でうれしいわね♪実際、亜鉛は動物性たんぱく質と一緒に摂取すると吸収率がよくなることが知られているわ。でも!

糖質制限ダイエットでは、「肉類はいくら食べてもOK」という記述も見かけたりするけど、肉類食べ過ぎによる、確実視されているリスクが2つあるわ。「コレステロールの蓄積」と、「蓄積したコレステロールと赤身肉などの鉄分が反応し、発がんを引き起こすともされる『脂質ラジカル』をつくる」よ。

  • 肉類の脂=飽和脂肪酸の摂取過多は、動脈の壁にコレステロールを蓄積させる「アテローム性動脈硬化」などを引き起こす
  • 体内の過多なコレステロール(あるいは中性脂肪)が活性酸素に酸化されると「過酸化脂質」ができる
  • 「過酸化脂質」が内臓に溜まり、その内臓と赤身肉などに含まれる鉄が反応すると「脂質ラジカル」に変化する
  • 「脂質ラジカル」は細胞内の遺伝子のDNAや遺伝子をつくる酵素を傷つけ、突然変異や発がんを引き起こす

食べ過ぎは厳禁、牛肉・豚肉・鶏肉・魚介類・大豆や大豆製品などとまんべんなくね(^_-)-☆

ということで、亜鉛摂取を牛肉に頼るのはNGよ。

ちなみに、乳製品に亜鉛含有量が多い、と記している情報もあるわ。乳製品は「牛乳コップ1杯(200ml)」など、ある程度の量を摂取すると0.8mgくらいの摂取になるわ。ご参考まで。

さて、次は豚肉ね。

【豚肉】単位(mg)  ※g記載がないものは100gあたり

スモークレバー60g 5.2
ひき肉 焼き 3.7
ヒレ赤身肉 焼き 3.6
もも・皮下脂肪なし 焼き 3.1
レバーペースト40g 1.2
ロース/ヒレとんかつ 2.7~2.85
ロース/バラ 焼き・ゆで 2.2
胃(ガツ)ゆで 70g 1.7
軟骨 ゆで 60g 0.9

ドライ/セミドライソーセージ 20g×3本 1.1~1.6
ショルダーハム 40g 0.8
焼き豚 60g 0.8
生ハム長期熟成/促成 10g×3枚 0.9/0.7
ロースハム 40g 0.72
バラベーコン 40g 0.72
他、各種ソーセージ・ハム類 40g 0.6~0.7

「主菜(メインディッシュ)」として豚肉料理を食べれば、3mg前後は摂取できるような感じね。次は「めんよう(羊肉)」よ。

【めんよう(羊肉)】 ※100gあたり

ラム もも 脂身つき 焼き 4.5

マトン ロース 脂身つき 焼き 3.9
ラム ロース 脂身つき 焼き 3.3

「ラム」は生後1年未満の子羊肉(永久門歯が生えていない羊)のこと。特に生後2~3ヵ月以内のものは「ミルクラム(餌ではなく母乳のみで育った)」と呼ばれ、ほんのりと甘い香りがあってミルキーな味わいだそうよ(食べたことないワ)。毎年5~6月ごろにしか出回らず、一頭からとれる肉の量も少ない高級食材だとか。

「マトン」は生後2~7年ほどの羊肉もしくは永久門歯が3本以上生えている羊の肉のこと。独特のにおいがあり肉質も固めだけど、だからこそこっちが好き、という人も。燃焼成分「カルニチン」の含有量が多いと人気に火がつき、ずいぶん身近になった羊肉だけど、ラムばかりでマトンはほとんど見かけない印象だわ、どうかしら??

続いて、鶏肉ね。

【鶏肉】
※g記載がないものは100gあたり、ゆで・焼きの記載がない場合はゆで・焼き含んだ幅としている。

もも皮なし/皮あり唐揚げ 150g(5個) 3.45/3.15
もも 2.0~2.6
つくね 150g 2.1
ひき肉 焼き 60g 1.1
むね 1.1
焼き鳥缶詰 50g 0.8
卵黄生/ゆで 20g 0.72/0.66
全卵 50g 0.55~0.7

鶏肉料理はもも肉をしっかり食べれば3g近く、おおむねは1~2mgと思っておくといいわね。


【1食分換算】魚介類の亜鉛含有リスト

亜鉛_魚介類画像
【魚介類】

かき くん製油漬缶詰 60g(大きめ3粒) 15.0
かき 養殖 フライ 100g(大きめ3粒) 12.0
かき 養殖 水煮 60g(大きめ3粒) 10.8
かき 養殖 生 60g(大きめ3粒) 8.4
たらばがに ゆで 200g(1食分としてのお取り寄せ量参照) 8.4
トビウオ焼き干し 130g(1尾) 7.0

鯉 90g(刺身1食分) 6.3
毛ガニ ゆで 160g(1杯)6.08
ズワイガニ 160g(1杯)4.96
タラバガニ 150g 4.8
鮒寿司 150g 4.35
ウナギかば焼き/白焼き 160g 4.32/3.04
トビウオ煮干し 130g(1尾)4.29
いたや貝 生 60g(30g×2) 3.66
むろあじ くさや 100g(1枚)3.2
すっぽん 生 200g 3.2
ふな甘露煮 15g×4尾 3.12
ワカサギあめ煮 60g 3.12
ズワイガニ生 120g 3.12
ドジョウ水煮 100g 3.1
マコガレイ焼き 250g 3.0
ヤツメウナギ 干しヤツメ 50g(1尾) 2.95
サルボウ貝 味つけ缶詰 70g 2.87
ホタテ貝水煮 30g×3 2.79
ウマヅラハギ味つけ開き干し 105g(1尾) 2.52
カツオ塩辛 18g(大さじ1) 2.16
鮎 養殖/天然 焼き 150g(1尾)1.95/1.80
いかなご生 50g 1.95
ふかひれ 60g 1.86
イイダコ生 60g 1.896
カジカつくだ煮 60g 1.8
まいわしフライ 105g 1.79
いかなご煮干し 30g 1.77
あさり缶詰水煮 50g(20個) 1.7
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、そこそこの量を食べる魚介料理1食分は1mg以上はある感じよ。
よく食卓に登場し、1mgを切ったものは以下のとおり。
数粒食べる貝類や、さきイカなど食べる量が少ないものも1mgはいかないわ。

さば類 70g 0.77
しらす干し 25g 0.75
めざし焼き 50g(約4尾) 0.75

しょっちゅう食べるようなものは上位に入っていないわね。スーパー食材牡蠣や、高級食材蟹やうなぎはさておき(笑)、魚介類の料理では、平均的に1mgくらい摂取できる、という感じかしらね。含有量が多いものの中に好物はあったかしら? 牡蠣、カニ、ウナギ、すっぽん?! 亜鉛が多いのが高級食材のゆえんということかしら、笑。


【1食分換算】豆類・種実類亜鉛含有リスト

亜鉛_豆種実類画像
【豆類・種実類】

緑豆 全粒乾燥 40g 1.6
レンズ豆 全粒ゆで 60g 1.5
沖縄豆腐 150g 1.5
ペカンナッツ フライ味つけ 2g×18粒 1.3
あさ乾燥 20g(大さじ1) 1.22
ろくじょう豆腐 26g 1.21
凍り豆腐水煮 100g 1.2
カシューナッツフライ味つけ 20g(ひとつかみ) 1.13
大豆 蒸し 60g 1.08
そらまめ全粒 乾燥 23g 1.06
つるあずき全粒 乾燥 30g(おしるこ1杯分) 0.93
バターピーナツ 30g(ひとにぎり) 0.93
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(参照)
大豆製品 がんもどき・湯葉・ゆで大豆・糸ひき納豆・練り胡麻(大さじ1) 0.8mg前後
アーモンド・らいまめ・えんどう・あずき・揚げ豆(グリーンピース)・枝豆 0.7mg
いんげんまめゆで・チアシード(大さじ1)・ひきわり納豆 0.55mg
炒りゴマ(大さじ1)0.41mg

(参照)に記載した食品あたりが食べる頻度が高いと思うのだけど、これでけっこう積みあがることもあるわ。私は何にでも「蒸し大豆」を入れ、「ゴマ」をかけ、納豆は2パック食べるから、ここで3g前後とれるわね。

あとは次の、「米」を見て! なにしろ、主食は食べる量が多いから重要な摂取源になっているのよ(^_-)-☆ 残念ながら、米以外では亜鉛は積みあがらないのと、亜鉛の吸収を阻害するとされる「フィチン酸」についても、考察したわ。


【1食分換算】亜鉛摂取の土台を積み上げる「米」

亜鉛_米画像
発芽玄米 100g 0.9
玄米  100g 0.8
半つき米・はいが精米・アルファ化米 100g 0.7
もち米 100g 0.8
精白米 100g 0.6

食パン 63g(6枚切り1枚分) 0.38
うどん・そうめん・ひやむぎ。中華麺ゆで 100g 0.2~0.3
パスタ麺・干そば ゆで 100g 0.7

上記の米は、いずれも炊いたものよ。計算しやすいから100gにしたけど、100gは、ダイエット中に採用する最低量の小盛り。女性や高齢の方のふつう盛りは150~160g、男性ふつう盛りは200gだというイメージよ。

ごはんの量はこちらのサイトがわかりやすいわ!
〇ご飯の量の目安とカロリー(1食分)

私は、ごはんの量を量ることをおススメしているわ!
〇食③【効果絶大】太らない&万病予防『ご飯計量』『食べる順』習慣術

例えば私は、朝玄米100g、昼玄米150g、夜玄米100gの合計350g。すると、理論上亜鉛は3.15mg。大豆・種実で3gほど摂れているはずだからここまでで6g。たんぱく質食材は概ね1mgは超えているでしょ、最低でも卵(0.55mg)2個食べて、昼か夜かは魚肉料理100~150g食べているから、女性の推奨量8mgはクリアできていそうね。

もし私が白米だったとしても、1日3食、肉や魚介類を含む主菜(たんぱく質食材の料理)を食べていれば、クリアできそうね。豆科の野菜以外は、まったくリストに入ってこないの。摂取源は、動物性たんぱく質、大豆類、種実、米よ。

そして、一番最初に記載した「亜鉛不足の要因」を考慮すると、私には③排泄・消費増加・・・激しい運動(汗から流出)、アルコールの常飲(アルコール脱水酵素で大量の亜鉛が消費される)が該当するから、もう少し摂取した方がよさそうね(^^;)

さて、同じく不足の要因として②吸収阻害で指摘されていた、穀類(特に全粒粉や玄米などの外皮に含まれる)や豆類に多く含まれる「フィチン酸」。強いキレート作用(他のミネラル類をくっつけてしまう)で、亜鉛を含むミネラル類の吸収を阻害するとされているの。

結論、吸収されやすいとされる動物性たんぱく質に含まれる亜鉛にはかなわないとしても、それほど吸収阻害を心配もしなくてよさそうかな、と思えるデータを見つけたわ。

  • 調理に使用する食塩(玄米は一つまみの塩を入れて炊く方法が一般的)、また、一緒に食べる他の食材に含まれるミネラル分によってフィチン酸のカタチが変わり(※)キレート作用が低くなる(ミネラル吸収阻害が軽減される)
    (※)食塩や他のミネラルによって、フィチン酸のリン酸基が外れる。リン酸基が金属やミネラルを強固にくっつけている。(*1)
  • 発酵することでフィチン酸の減少効果がある(*2)
  • いくつかの味噌には、消化管からの亜鉛吸収を促進するZIP4の発現がみられた。味噌にはZIP4の発現を促し、消化管からの亜鉛吸収を高める効果が期待される。(*2)

「フィチン酸」は、非常に高い機能性も指摘されているのよ。

フィチン酸の機能性
  • もともと腎臓結石の予防や治療に用いられ、非常に強い抗酸化作用をもつ
  • DNA合成や細胞分裂を調整し、行き過ぎた分裂による様々な病気(がんなど)の予防している
  • 血栓症(血小板が凝集して塊となり、血管を詰まらせる)を予防する
  • 高カルシウム尿症(腎結石ができる可能性を増大する)・貧血を予防する
  • 血液中のミネラルバランスを正常化する

〇フィチン酸│成分情報│若さの秘密

冒頭で「亜鉛摂取源を牛肉に頼らず、たんぱく質食材をまんべんなく」と書いたけど、ここでも同じことが言えるわね(^^;)

亜鉛を蓄積しておく仕組みはない、と書いたけど、1~2週間の間で推奨量を満たすことをめざすとよいそうよ。(日本人の食事摂取基準より)

つまり、1週間に1度、亜鉛量が多いとされる動物性たんぱく質を摂取するとうまくいきそうね!


「亜鉛」の吸収促進法

亜鉛_吸収促進

亜鉛の吸収を促進するとされる情報をまとめるわね。

  • クエン酸(梅干しやレモンに多く含まれる)、亜鉛に限らずミネラルの吸収を促進する
  • ビタミンC、クエン酸の作用を高める
  • 動物性たんぱく質

焼肉にレモン、唐揚げにレモン、焼き鳥にレモンサワー・・・本能かしら(^^;)


「亜鉛サプリメント」は必要か

亜鉛サプリメント画像

まず、ミドルエイジの「亜鉛」の耐容上限量(過剰症にならないために設定されている摂取量上限)は男性40mg、女性35mg。過剰な亜鉛の継続摂取は以下のとおりよ。

  • 銅の吸収阻害がおこり「銅欠乏」がSODスーパーオキシドジスムターゼ(体内の活性酸素を消去する)活性を低下させる
  • 鉄の吸収阻害がおこり貧血、胃の不快感などをおこす
  • 血清HDLコレステロール低下などの報告もある

少なくとも日本では、食事からの過剰摂取はまず、ないとされているわ。

ただ、例えばF社の亜鉛サプリメントは15mg含有。他にも亜鉛を含有するようなサプリメントなどと併せて飲み続けると、ちょっと心配かもしれないわね。「ベジタリアンなどで動物性食品を摂らない食習慣」、あるいは「アルコールを常飲する習慣」では検討してもよいかも、そうでない場合は、まずは食事での摂取をめざしたいわね!


まとめ

星×まとめ画像

✐ミドルエイジの「亜鉛」摂取推奨量は、男性11、女性8(単位:mg/日)

✐日本人ミドルエイジの平均摂取量は男性40代9.2、50代9.3、女性40代7.8、50代7.5

✐亜鉛の不足要因は、①食事からの摂取不足、②吸収阻害(コーヒー・オレンジジュース、カルシウム、フィチン酸の過剰摂取)、③排泄・消費増加(激しい運動・汗、アルコール常飲)

✐大前提、食事量が少ないと不足する

✐圧倒的に1食分の亜鉛含有量が多いのは「牡蠣」、1食で推奨量突破。

✐1杯分のカニ類、牛肉(脂が多くない部位)1食分だと6mg以上摂取可

✐豚肉料理だと3mg前後、鶏肉だと1~2mg、魚介類はウナギ、天然鮎(内臓食べる)など1食分3~4mg含むものもあるが、平均的には1mg前後と想定できる

✐豆類1食分は0.8~1mg前後、3食「米」を食べると女性ふつう盛り(150g)想定で玄米なら3.6mg、白米なら2.7mg摂取


✐豆類・穀類(特に全粒粉や玄米など外皮)は亜鉛の吸収を阻害する「フィチン酸」を含み吸収率が悪いと言われるが、食塩や他の食材に含まれるミネラル分によってキレート作用(亜鉛などミネラル類を強力にくっつける作用)が低くなり、吸収阻害が軽減されるという調査結果がある。玄米は一つまみの塩を入れて炊くのが一般的。

✐亜鉛を貯蓄しておく仕組みはないが、1~2週間の間で推奨量を満たすとよいとされる。1週間に1度、亜鉛量が多いとされる動物性たんぱく質を摂取するとよいと推察できる

✐クエン酸(梅干しやレモンなどに多い)、ビタミンC、動物性たんぱく質が亜鉛の吸収を促進させる

✐「亜鉛」の耐容上限量(過剰症にならないために設定されている摂取量上限)は男性40mg、女性35mg。過剰摂取すると「銅」の吸収阻害がおこり、銅欠乏がSOD(体内の活性酸素を消去する)活性を低下させる、鉄の吸収障害がおこり貧血、胃の不快感などをおこすなど

✐ベジタリアン、アルコール常飲者、激しい運動習慣がある方はサプリメント検討をしてもよいかも


 
MICHIKO★
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
初めて本ブログをごらんいただいた方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。
また、お会いしましょう(^_-)-☆
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