【カルシウム】何をどれだけ食べたらいいか丸わかり、食材1食分含有量

 
MICHIKO
カルシウムの必要量と【1食分換算】カルシウム含有の多い食材順リストの記事よ。

私たち日本人がカルシウム不足なのは有名だけど、男女ともども大事なのよ、骨だけじゃないカルシウム不足の恐怖は別の記事にまとめているので、ぜひ一緒にご参照になってね。カルシウムと『セット』のビタミンDの記事もぜひ!
※記事最後に添付

 

「カルシウム」の必要量

カルシウム必要量画像

「日本人の食事摂取基準」では、「推定平均必要量」「推奨量」という2つの数値が設定されているわ。

推定平均必要量
対象集団において50%の人が必要量を満たすと推定される量(50%は満たされない)

推奨量
対象集団においてほとんどの人(97~98%)が充足するとされる量
推定平均必要量(mg/日)
18~29歳:男性650 女性550
30~49歳:男性600 女性550 
50~64歳:男性600 女性550

推奨量(mg/日)
18~29歳:男性800 女性650
30~49歳:男性750 女性650 
50~64歳:男性750 女性650

日本人の平均摂取量(国民健康栄養調査2019)は、※( )内は中央値(最も該当者が多かった摂取量)単位mg/日

20代:男性462(376) 女性408(398)
30代:男性395(366) 女性406(364)
40代:男性442(391) 女性441(382)
50代:男性471(423) 女性472(444)

「推定平均必要量(対象集団の50%は満たされない)」にも足りていない、手ごわいミネラルよ!


【参考まで】カルシウム含有量多い順リスト(食品100gあたり)

カルシウム多い順リスト画像

まず、日本食品標準成分表2020年版(八訂)(文部科学省)にのっているそのまま、100gあたりのカルシウム含有量のTOP21。TOP20に、成分表にないものを1つ加えたわ。
ここは、あくまで参考まで。見てもらえばわかるけど、100g食べるなんて不可能な食品がほとんどだからよ。

( )内:可食部100gあたりカルシウム含有量(mg)

①干しえび(7100)
②がん漬(4000)
③とびうお焼き干し(3200)
④バジル粉(2800)
⑤かたくちいわし田作り(2500)
⑥ベーキングパウダー(2400)
⑦かたくちいわし煮干し(2000)
⑧さくらえび素干し(2000)
⑨素干しあみえび(1860※)
⑩えびつくだ煮(1800)
⑪けし乾(1700)
⑫タイム粉(1700)
⑬凍みこんにゃく乾(1600)
⑭さくらえび煮干し(1500)
⑮セージ粉(1500)
⑯きびなご調味干し(1400)
⑰えんどう塩豆(1300)
⑱たにし生(1300)
⑲パルメザンチーズ(1300)
⑳パセリ乾(1300)
㉑ごま乾(1200)
※「素干しあみえび」について・・・日本食品標準成分表には「おきあみ生/ゆで」しか掲載がなかったため、おそらく自社商品で分析したであろう(株)カネジョウHPに算出された数字を掲載。株式会社カネジョウHP

「がん漬け」とは、九州北西部有明海沿岸地域で昔から食べられている郷土料理。干潟に棲む小型のカニをよく洗った後でまるごとすりつぶし、塩や唐辛子などと混ぜ合わせてつくる塩辛の一種ですって。食べたことないけど、酒肴としてとっても気になるわね!

「素干しあみえび」(「あみ」「おきあみ」とも言われる)を加えたのは、「干しえび」や「さくらえび」に比べて安価、そして手軽に使える(納豆に混ぜたり、炒め物に加えたり、トッピングにしたり)からよ。

ちょっと足して栄養価をプラスするのにピッタリで私の「推し」よ! こちらの記事もぜひ(^_-)-☆
〇【必見!】お金をかけずサプリメント効果を狙う「ちょい足し食材」9選!

リストをざっとみる限り、どう見たって一度にたくさん食べるものはないわね。それでも干しえびはこれだけ含有していれば、料理に頻繁に使っていればそれなりにカルシウム源になるわね。「素干しアミエビ」にも期待だわ!

いわゆるスパイス類が多いけどスパイス類の100gが多量だから(1振り2振りでは1gにも満たないわ)、と見るのが妥当かしらね。逆にいうと凝縮されているから、ちょいちょい使うと「ちり積」に摂取量が積みあがるわ。

食材に含まれる栄養素を検索すると、100gのまま示しているものがあるから気をつけてね。続いては、だいたい1食分であろう量でまとめるわね。


【食材1食分】カルシウム含有量の多い順リスト

カルシウム1食分画像

ではさっそく、1食分に50mg以上含まれている食材を列挙。

注記
  • 同じ食材の水煮/生などは微差なので、調理後と近いであろうものを1つだけにし、1食100mg以下の珍しい食品は外した
  • カルシウム含有量が多く上位に出てくる「タニシ生」は、寄生虫リスクが指摘されているため外した
( )内:1食分想定量/1食分想定量あたりカルシウム含有量(mg) ★はアブラナ科の野菜

どじょう水煮/生(100g/1200-1100)
まあじ小型骨付き唐揚げ(100g/900)
エメンタールチーズ(70g※/840)※グラタンなど、料理に使う量を想定・・・料理用途が多いと想定されるため
あゆ天然/養殖焼き(150g/720-675)
★青汁ケール(40g※/480)※ケール使用をうたった市販青汁を検索し配合量を参照
エダムチーズ(70g※/462)※グラタンなど、料理に使う量を想定・・・料理用途が多いと想定されるため
干しえび(5g/355)
脱脂粉乳(30g/330)
えんどう塩豆(20g※/260)※20粒ほど
低脂肪乳(200g/260)
みりん干しかたくちいわし(30g※/240)※1枚
からふとししゃも生干し焼き(60g※/228)※5尾
全粉乳(25g/222)
いわし類缶詰味つけ(60g※/220)※1/2缶
普通牛乳(200g/220)
かたくちいわし田作り(8g/200)
さくらえび生(30g/189)
さば缶詰水煮(70g※/182)※1/2缶
生揚げ(75g※/180)※1/2丁
ほっけ開き干し(100g/180)
うるめいわし丸干し(30g※/171)※1尾
モッツァレラチーズ(50g※/165)1/2個
さくらえび素干し(8g/160)
モロヘイヤ茎葉(60g/156)
うなぎかば焼き(100g/150)
チェダーチーズ(19g※/140)※スライス1枚
さんま缶詰味つけ(50g※/150)※1/2缶
がんもどき(50g/135)
★だいこん葉ゆで(60g/132)
凍り豆腐 乾(20g/126)
ヨーグルト無脂肪無糖(100g/140)
ヨーグルト低脂肪無糖(100g/130)
ゴーダチーズ(18g※/122)※6Pチーズくらい
みずな葉 ゆで(60g/120)
ヨーグルト全脂無糖(100g/120)
かぶ 葉 ゆで(60g/114)
プロセスチーズ(18g※/113)※6Pチーズ大
つるむらさき ゆで(60g/108)
ごまねり(18g※/106)※大さじ1
ブルーチーズ(18g/106)※6Pチーズ大
ほうれんそう葉 ゆで (60g/106)
モロヘイヤ ゆで(60g/102)
こまつな葉生(60g/102)
葉だいこん葉生(60g/102)
ルッコラ葉生(60g/102)
めざし焼き(30g※/96)※1本
刻み昆布(10g/94)
素干しあみえび(5g※/93)※人差し指・中指で2つまみくらい
おかじき ゆで(60g/90)
★こまつな葉 ゆで(60g/90)
おかひじき茎葉生(60g/90)
つるむらさき茎葉生(60g/90)
チーズスプレッド(19g/87)
ごま いり(7g※/86)※大さじ1
さんとうさい葉生(60g/84)
カマンベールチーズ(18g/83)※6Pチーズ大
パルメザンチーズ(6g※/78)※大さじ1
マスカルポーネチーズ(50g※/75)※パスタソース使用想定
しらす干しび微乾品(25g/70)
さくらえび ゆで(10g/69)
かたくちいわし 煮干し(3g※/66)※小さめ10尾
チアシード 乾(10g※/57)※大さじ1
いちじく乾(30g/56)
しらす生(25g/53)
アーモンド いり 無縁(20g※/52)※20粒
干し
ひじき 乾(5g/50)
切り干しだいこん 乾(10g/50)
しじみ 水煮(20g※/50)※味噌汁1杯に含まれるくらい

以後、たたみいわし1枚、釜揚げしらす・しらうお・あさりつくだ煮各大さじ1、削り昆布吸い物1杯分、油揚げ焼き1/2枚分、おから乾燥10g(蒸しパン1個つくるくらいを想定)、バジル粉1g(小さじ1)・・・と続くわ。

【1食分換算】カルシウムが多い食材まとめ
  • カルシウムが多い2大食材は「骨・殻まで食べられる魚介類」と「乳製品」
    (上位を占めてしまうのでいくつか省いたが、はぜ、わかさぎなど骨ごと食べる甘露煮やつくだ煮類も多)
  • 続いて「一部魚介類」「海藻類」「大豆・大豆製品」「一部野菜」「種実」
  • リスト外の傾向として、キャベツやブロッコリーのアブラナ科の野菜、えだまめ、大豆製品、鶏卵で1食30~35mg摂れるイメージ
  • 上記以外の食材「穀類」「いも・でんぷん類」「砂糖及び甘味類」「果実類」「きのこ類」「肉類」からの摂取はほとんど期待できない

例えば51歳の私は推奨量667mg、よく食べる素干しあみ(㊼)、ごま(51)、アブラナ科の野菜多用で積み上げていったところで、骨殻ごと食べる魚介類や乳製品を入れない限りクリアできない・・・と気づき、豆乳派だったのだけど、スタバのカフェミストよろしく、仕事時のカフェオレ牛乳習慣を始めたわ(習慣化が大事よ(^_-)-☆)。

雪印メグミルクの「毎日骨太」は、牛乳にさらにMBP(牛乳にわずか0.005%しか含まれていない希少なたんぱく質で、骨密度を高める機能があるとされている。雪印メグミルクパテント成分)、ビタミンDが含まれているわ。 取り分けて高価ではないから、大人の骨活にはうれしいわね!


カルシウム吸収促進法&知っておきたいこと

カルシウム吸収のためにできること画像

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、年代別カルシウムの「見かけの吸収率(食べた量から排泄された量を引く)を示しているので、参考まで。

日本人のカルシウム「見かけの吸収率」

10~14歳 45%
15~17歳 40%
18~29歳 30%
30歳以降 25%

30代以降吸収率が減る、というよりも、「カルシウムは吸収されづらい。しかし骨の成長期にはカルシウムの吸収率が高くなっている」と見るのが妥当よ。

続いて、食品別のカルシウム吸収率の情報があるわ。

  • 乳製品含有カルシウムの吸収率は40~50%とされている
  • アブラナ科の食品はビタミンKを含み乳製品同等のカルシウム吸収率があるという情報がある(※1)
  • 大豆・大豆加工品も乳製品同等のカルシウム吸収率があるという情報がある(※2)
  • 魚介藻類のカルシウム吸収率は30%と示されているものが多い
  • 野菜類のカルシウム吸収率は18%と示されているものが多い(シュウ酸が吸収を阻害するとされる)

(※1)書籍「その調理、9割の栄養捨ててます!」東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 (監修)(世界文化社)
(※2)大豆製食品のカルシウム生体利用効率

以上は、食品単体でのお話。トータル的なカルシウムの収支についてもおさえておかないといけないわね。まずは「カルシウム」の吸収を促してくれる、あるいは骨になるために必要な栄養素よ。

カルシウムを吸収促進してくれる、あるいは骨になるために必要な栄養素

  • ビタミンD
    ☞腸管からのカルシウムの吸収を促進し、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ
    ☞骨を作る骨芽細胞の働きを促進して骨の形成を助ける
    ☞「魚類」「しいたけ」「きくらげ」などに多い。「しいたけ」は30分~1時間天日に干して使うと10倍ほど増える。「干ししいたけ」はかつて含有量が多いことで知られていたが、現在は天日干しではないため、かつてほど期待できない。
    ☞日光(紫外線)にあたることで皮膚でも合成される。加齢とともにその働きが衰えたり、屋内で過ごすことが増えることでも合成量が減少する。
    ☞「カルシウム」と「ビタミンD」はセットで考える。カルシウムだけでは骨にならない。
  • ビタミンK
    ☞骨にカルシウムが取り込まれるのを促したり、カルシウムが尿中に排泄されるのを抑え、骨の破壊を防ぐ
    ☞ビタミンK不足そのものが骨折の危険因子となっている
    ☞腸内細菌によっても作られるため、一般的に「不足はしない」とされている。代謝に関わる肝臓、すい臓、脂質代謝にトラブルがある場合、あるいは長期の抗生物質服用で腸内細菌の状態がよくない場合などが不足の要因になるとされている。ただし、この「不足」とは、ビタミンKのもう1つの役割である「血液を凝固させる」ために必要な量として算出されている
    ☞一定量摂取している群(100 µg/日程度(又はそれ以上))で、それ未満の摂取量の群に比べて大腿骨近位部骨折発生率の低下が観察されているが、それを想定した摂取基準を策定するにはまだ情報不足とされれている (「日本人の食事摂取基準2020年版」)
    ☞納豆、海藻類、緑黄色野菜に多い
  • マグネシウム
    ☞骨を作る骨芽細胞に働きかけ、骨の中に入るカルシウム量を調節する
    ☞不足すると摂取したカルシウムが骨形成に役立たない
    ☞カルシウム:マグネシウム=2:1だと吸収率がよいとされている
    ☞日本人の平均摂取量は、経年減少しミドルエイジの男性は推奨量に対して66%、女性は73%しか摂取できていない
    ☞玄米、納豆、牡蠣、まぐろ、ほうれん草、鰹、ごまなどに多い
  • ビタミンB6、B12、葉酸
    ☞ビタミンB6、B12、葉酸は骨の強度を支えるコラーゲンの形成に重要とされている
    ☞肝臓、卵、牛乳、緑黄色野菜などに多い

続いて、過剰に摂取するとカルシウムを排泄させてしまう栄養素をまとめるわね。

過剰に摂取するとカルシウムを排泄させてしまう栄養素

  • リン
    ☞カルシウムの吸収を阻害する
    ☞たんぱく質が多い肉・魚・卵・豆類・乳製品及び、インスタント食品、スナック菓子、一部清涼飲料水、練り物の加工食品に多い
  • 酸性度が高い動物性たんぱく質やチーズ、砂糖
    ☞酸度を中和するための野菜由来のアルカリ性「カリウム」が足りないと、同じくアルカリ性の骨の「カルシウム」が使われるとされる(酪農が盛んでカルシウム摂取量が日本の倍以上であるィンランド、スウェーデン、イギリス、アメリカ、ニュージーランドでの大腿骨骨折は日本の倍以上という現状に対するWHO見解)
  • 塩分!!
    ☞尿への排泄を促進する
    ☞上記酸性度が高い食品よりも、もっとカルシウムを排泄させる!
    ☞参照 〇食⑥【徹底解説】なぜ『減塩習慣』か、血圧だけじゃない「塩」の恐怖
  • カフェイン
    ☞カルシウムの吸収を阻害する
  • アルコール
    ☞腸管でのカルシウム吸収を阻害し、尿中排泄を促進する
    ☞ビタミンDの働きを悪くする
    ☞1日2単位(※)以上の飲酒で骨折のリスクが約1.2~1.7倍高くなる(日本骨粗鬆学会)(※)アルコール40g相当、ビールで350ml缶3本、日本酒で2合、ワインで480mlぐらい
  • たばこ
    ☞ニコチンの作用で全身の血流が悪くなり、胃腸の働きが抑えられて食欲をなくし、カルシウムの吸収を妨げる
    ☞女性では骨から血液中へのカルシウムの流出を防ぐ女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を妨げるため骨粗しょう症のリスクがより高くなる

「カルシウム」と「マグネシウム」は汗とともに失われる、またストレスがかかることでも流出することも知られているわ。※西牟田守他、(1998)マグネシウム、7,123-132

最期に、重要なことを2つ!加えておくわ。

骨に「適度な衝撃」を与えないと骨にならない!

ちょっと大げさね、「骨は、負荷がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質がある」という言い方が適当なようだわ。

  • 5年間の追跡研究により、高齢女性で定期的に運動を行っている群は、運動をまったく行っていない群に比べて骨密度が優位に高い
  • ランナーについては、週当たりのトレーニング時間と骨密度の変化に有意な関連を認めている
  • レジスタンス運動(筋トレ)の継続により、腰椎および大腿骨頸部における骨密度の有意な改善を認めている

※Michel,B.A.,et al.:Impact of running on lumber bone density:A 5-year longitudinal study.J Rheumatol,19:1759-1763,1992

女性は50代になったら定期的に「骨密度」を計測する! 男性も油断なく

女性は平均50歳(個人差大)で閉経を迎え、骨密度を保ってくれていた女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がほぼなくなり、一気に骨密度が減少するので注意しておく必要があるわ。40代までは対策を、50代過ぎたら定期的に計測を、と言われているわ。健康のためによかれと思って運動を始めたら、骨密度が低くなっていて骨折した、なんてことも珍しくないのよ。

男性は60代、あるいは70代過ぎたら・・・と言われるけど、アルコール多飲、喫煙など不安要因があるようなら一度受けてみるといいと思うわ! 骨粗しょう症は女性が多いのは確かだけど、4人に1人は男性なのよ。

また女性ほどカルシウム摂取が言われないため、男性の場合、極端に摂取していない人がいて、そういう場合は「大腸がん」のリスクになっていることが言われているわ。正確には、カルシウムに大腸がん予防の効果があるとのことよ。
〇国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト


「カルシウムサプリメント」は必要か

カルシウムサプリメント画像

まず、カルシウムの耐容上限量(過剰症にならないために設定されている摂取量上限)は2,500mg

起こりうる障害は、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘など(日本人の食事摂取基準2020年版)

日本人が食事でここまでカルシウムを摂取できることはまずないとされていて、要注意として指摘されているのがサプリメントよ。

2008 年、2010 年にカルシウムサプリメントの使用により、心血管疾患のリスクが上昇することが報告されているわ。まだ議論中で確定はしていないんですって。(*1、*2)。

日本人の食事摂取基準内では他にも、ビタミンD摂取などの影響で耐容上限量以下であっても高カルシウム血症を示すことがある、というリスクが示されているわ。

(*1)Bolland MJ, Barber PA, Doughty RN, et al. Vascular events in healthy older women receiving calcium supplementation: randomised controlled trial. BMJ 2008; 336(7638): 262─6.
(*2)Bolland MJ, Avenell A, Baron JA, et al. Effect of calcium supplements on risk of myocardial infarction and cardiovascular events: meta-analysis. BMJ 2010; 341:c3691─9.


カルシウムサプリメントのリスクは、あくまでも「過剰摂取」なんだと思うの。だって、カルシウムが多い食材のカルシウム源だって、骨や殻でしょ、サプリメントみたいなものよね、笑。

私は牛乳を飲まなかった、あるいはカルシウムが多い食材も食べなかったな、という日に、サプリメントを飲むようにしているわ。今や、基本的なビタミン・ミネラルのサプリメントはとても安価なので、不足しやすいものは手元にそろえておき、「足りてないな」と思ったときに飲む、いう考え方もいいと思っているの。

私は基本的にFANCLさんのファン(かつては同業で学会や勉強会でよくご一緒し、とてもまじめな製品づくりを見てきたため。価格も良心的)で、カルシウムサプリメントも配合に唸るわ。2:1が吸収されやすいとされる「カルシウム」「マグネシウム」バランスに、さらに「ビタミンD」も配合よ。

さらに、リストNO.5、ケール40gが配合されている青汁もFANCL。私は野菜はたくさん食べているから青汁は飲んでいないわ。


星×まとめ画像

✐ミドルエイジの平均カルシウム摂取量は、推奨量(ほとんどの人が充足されるとされる量)に対して40代男性約60%、女性67%、50代男性64%、女性70%

✐1食分で50mgカルシウムが含まれる食材としてあがったのは、骨・殻まで食べれる魚介類、乳製品、続いて一部魚介類、海藻類、大豆・大豆製品、一部野菜、一部種実、卵

✐カルシウムの吸収率は、乳製品40~50%、大豆・大豆加工品、アブラナ科の野菜は乳製品同等の吸収率があるという調べがある、魚介藻類は30%、野菜類は18%程度とされているが、吸収率を掛け合わせて吸収量多い順リストにしても、カルシウム含有量が多い食材リストと変わらない
☞含有量が多い食材リスト=吸収量が多いリストと捉えてよい

そもそもカルシウム量が多い「乳製品」、「骨・殻まで食べられる魚介」を1日に1~2品食べないと推奨量には届かないように思われる
☞吸収率がいいといわれる食材で積み上げていっても推奨量には届かない印象

✐「ビタミンD」「ビタミンK」「マグネシウム」「ビタミンB6・B12・葉酸」はカルシウムの吸収を促進する
☞「ビタミンD」は「魚類」「しいたけ」「きくらげ」などに多い。「しいたけ」は30分~1時間天日に干して使うと10倍ほど増える、皮膚で合成される点も重要、加齢とともに合成量が減少する
☞「ビタミンK」は納豆、海藻類、緑黄色野菜に多い
☞「マグネシウム」は玄米、納豆、牡蠣、まぐろ、ほうれん草、鰹、ごまなどに多い
☞「ビタミンB6・B12・葉酸」は肝臓、卵、牛乳、緑黄色野菜などに多い

✐「リン」「酸性度が高い食品」「塩分」「カフェイン」「アルコール」「たばこ」はカルシウムを吸収阻害したり排泄させたりする
☞「リン」は、たんぱく質が多い肉・魚・卵・豆類・乳製品及び、インスタント食品、スナック菓子、一部清涼飲料水、練り物の加工食品に多い
☞「酸性度が高い食品」は、動物性たんぱく質やチーズ、砂糖

✐「カルシウム」と「マグネシウム」は汗とともに失われる、またストレスがかかることでも流出する

✐骨に「適度な衝撃」を与えないと骨にならない!

✐女性は50代になったら定期的に「骨密度」を計測する、男性も油断なく

✐カルシウムの耐容上限量は2,500mg、サプリメントの過剰摂取に要注意

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ビタミンD表題画像

 
MICHIKO★
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
初めて本ブログをごらんいただいた方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。
また、お会いしましょう(^_-)-☆
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