【ビタミンB1】何をどれだけ食べたらいいか丸わかり、食材1食分含有量

 
MICHIKO★
「ビタミンB1」の必要量と【1食分換算】ビタミンB1含有の多い食材順リスト、吸収促進法についての記事よ。

ビタミンB1は、糖代謝に必須のビタミン。「水溶性ビタミン」なので体内に貯蔵されることなく、日々、尿から排泄されてしまうわ。

ビタミンB1が不足すると・・・

糖質からのエネルギー代謝がうまくいかず、疲労感が強くなる。

さらに不足が続くと、「糖」を唯一のエネルギー源とする脳に支障がでて、神経症状が現れるわ(脚気・ウェルニッケ脳症)。

次のような場合、不足しやすくなるから要注意!

・アルコール常飲
・白米中心で主菜・副菜が少ない

・スイーツ、清涼飲料水などからの糖分摂取が多い
・外食、インスタント食品、加工食品を食べることが多い
・運動量が多い(発汗が多い)
・喫煙習慣がある

ビタミンB1については別途簡単にまとめたので、ぜひ一緒にご参照してね(本文末添付)。

ミドルエイジのビタミンB1必要量

ビタミンB1必要量画像

「日本人の食事摂取基準」では、ビタミンB1に設定されているのは「推定平均必要量(対象集団において50%の人が必要量を満たすと推定される量(50%は満たされない)」と「推奨量(対象集団においてほとんどの人(97~98%)が充足するとされる量)」。

推定平均必要量(mg/日)
男性:18~49歳 1.2 50~74 1.1 
女性:18~74歳 0.9 

推奨量(mg/日)
男性:18~49歳 1.4 50~74 1.3 
女性:18~74歳 1.1 

日本人の平均摂取量及び、( )内は中央値は以下のとおり。※いずれも(mg/日) 国民健康栄養調査2019年

男性:40代 1.09(0.96) 50代1.00(0.93)
女性:40代 0.89(0.83) 50代0.83(0.76)

推奨量の70%前後摂取できているような状況ね。平均値と中央値を見る限り、個人差はあまりなさそう

最初に記載した「不足しやすくなる」条件に該当し、疲れやすさを感じている方は、もしかして足りていないかも?!


【1食分換算】ビタミンB1含有の多い食材順リスト

VB1多い食材画像
注記
  • 「生」しかデータがないもの以外、調理損失を考慮して「生」のデータは外した(特に茹でると茹で汁へ流出する量が多いため。熱に弱いわけではないので茹で汁まで一緒に食べる料理は摂取量多)(※)
  • 肉類の「脂身なし」のデータは脂身を調理時に取り除いた場合のデータとなるため、現実的ではないと判断し外した
  • 米類はデータに炊いた「めし」があるため、生米のデータは外した

(※)食品中ビタミンの調理損耗に関するレビュー(その1) Vitamins(Japan),91(1),1-27(2017)

以下、見てもらうとわかるけど、圧倒的に「ぶた肉」にビタミンB1含有量が多いわ。ビタミンB1は水溶性ビタミンで体内に蓄積されないとはいえ、

①ビタミンB1を含まない食事を続けていると2週間目くらいから血液中のビタミンB1濃度が下がり全身倦怠感が現れてきた

②欠乏症になるのは0.3mg/日以下の摂取が続く場合

というデータがある(※)
(※)「データ栄養学のすすめ」佐々木敏 著(女子栄養大学出版部)

以上を考慮すると、ぶた肉料理をルーティンで登場させておくと安心なのではないかしら。

一発で推奨量mg/食(小数点第2位四捨五入) 摂取できる食材  ※(g)は1食分想定重量 

ぶたヒレ赤肉焼き(100g)2.1
ぶたヒレ赤肉とんかつ(150g)1.6

0.9~0.5mg/食(小数点第2位四捨五入) 摂取できる食材 多い順  ※(g)は1食分想定重量

ぶたひき肉焼き(100g)0.9
ぶたロース脂身つき焼き/ゆで(100g)0.9/0.2
だいこんみそ漬け(20g)0.7
ぶたばら脂身つき焼き(100g)0.6
まさば焼き(160g)0.5

「だいこんみそ漬け」は、ちょっと謎。だいこんも、みそも、ぬか漬けすらリストに入ってこないのに、みそ漬けだけ入っているのよね・・・異常値かしら? とも思うのだけど、何度確認してもこの数値なのでそのまま掲載しておくわね。

以下のリストから種実類が入ってくるわね(ひまわり種、らっかせい)。

0.4~0.3mg/食(小数点第2位四捨五入) 摂取できる食材 ※(g)は1食分想定重量

うなぎ白焼き(70g)0.4/かば焼き(50g)0.3
ぶた生ハム(40g)0.4
ふな生(65g)0.4
ぶたボンレスハム(40g)0.4
ぶたロースハム/焼き/フライ/ゆで(40g)0.3
焼き豚(40g)0.3
かつおなまり節(80g)0.3
ぶたドライソーセージ(50g)0.3
こい養殖生(65g)0.3
ふな水煮(60g)0.3
からふとます(110g)0.3
ひまわり種フライ味つけ(15g)0.3
らっかせい小粒種乾(30g)0.3

続いてのリストで登場する玄米ごはん(150g)は、お茶碗にふつう盛りの量。3食玄米ごはんだとそれなりの積み上げになるわ。少なくとも、欠乏症にはならないわ。主食を玄米ごはんにすると、ビタミンB1と各種ミネラルが積みあがるし、食物繊維の不足分が補えるし、痩せやすいし、現代人こそ玄米ごはんがいいと思うのだけど、白米がソウルフードである日本ではなかなか玄米食は浸透しないわね。

0.2mg/食(小数点第2位四捨五入) 摂取できる食材 含有量多い順(リストの下は0.15mg程度含有)

玄米/発芽玄米ごはん(150g)
うし味つけ缶詰(70g)
にわとりから揚げ(150g)
こい養殖水煮(60g)
ぶたウィンナーソーセージゆで/焼き
充填豆腐(140g)
ベーグル(110g)
ぶたスモークレバー(50g)
ぶたリオナソーセージ(60g)
むろあじ焼き(70g)
ラムもも脂身つき焼き(100g)
べにざけ焼き(70g)
グリンピース冷凍(65g)/油炒めは0.1
まさば水煮(70g)
ミートソース(120g)
しろさけ すじこ(40g)
たいせいようさけ養殖皮つき焼き(70g)
大豆たんぱく(24g)
ぶたプレスハム(40g)
くるまえび養殖焼き(100g)
やつめうなぎ生(65g)
しまあじ養殖生(65g)
からふとます生(65g)
カシューナッツフライ味つけ(30g)
ブロッコリー焼き(60g)/※油炒め/電子レンジ調理/生は0.1
青/赤えんどうゆで(60g)
マトンロース脂身つき焼き(100g)
うしヒレ赤肉焼き(100g)
柑橘類なつみかん(200g)
こめぬか(5g)
えのきたけ油いため(60g)/※生・ゆでは0.1
冷凍フライドポテト(130g)
たいせいようさば焼き(70g)/※水煮0.1
絹ごし豆腐(140g)
柑橘類オロブランコ(170g)
さつまいも皮つき蒸し(150g)

上記リストから、案外に柑橘類が出てきているわね。1個分の重量にしているからちょっと多めよ。以下のリストは、「参照」程度に。

0.1以上(0.14~0.1)/食 摂取できる食材(単位:mg) ※含有量が多い順

ぶり成魚生(65g)
ごまさば焼き/水煮(70g)
干しそばゆで(180g)
とうみょう/芽生え/生/油炒め(60g)
柑橘類はるみ(130g)
オレンジバレンシア果実飲料ストレート/濃縮還元ジュース(200g)
冷凍えだまめ/ゆで(50g)
しい生(50g)
にわとりひき肉焼き(100g)
乾パン(100g)
にわとりもも皮つき/皮なし焼き(100g)
調整豆乳(200g)
まさばフライ/生(70g)
魚肉ソーセージ(70g)
からふとます塩ます(65g)
にじます淡水養殖皮つき生(65g)
まこがれい焼き(80g)
生を揚げた皮なしフライドポテト(135g)
しゃこゆで(50g)
しいら生(65g)
ひらまさ生(65g)
ラムロース脂身つき焼き(100g)
こむぎナン(100g)
柑橘類せとか(160g)
しょうが甘酢漬け(20g)
しろさけ いくら(30g)
くろまぐろ養殖赤身ソテー/蒸し/生/天ぷら(70g)
スイートコーン電子レンジ調理(78g)
いかなご生(65g)
めじまぐろ生(65g)
うんしゅうみかん果実飲料ストレート/濃縮還元ジュース(200g)
グレープフルーツ果実飲料濃縮還元ジュース(200g)
ほたるいか燻製(30g)
あげまき貝生(40g)
ぶなしめじ素揚げ(60g)
うしかた赤身焼き(100g)
にわとりもも皮なしゆで/むね皮つき焼き(100g)
半つき米/胚芽精米ごはん(150g)
むろあじ開き干し(70g)
しろさけ 焼き/水煮(70g)
ぶたロース/ショルダーベーコン(20g)
柑橘類しらぬい/はっさく(130g)
ほっけ開き干し焼き(82.5g)
にしまあじ水煮(105g)
キャベツ生(60g)
つるあずき全粒ゆで(70g)
塩さば(70g)
そうだかつお生(65g)
いんげんまめゆで(50g)
うしひき肉焼き(100g)
くじらうねす生(100g)
がちょうフォアグラゆで(40g)
モロヘイヤ花序生(60g)
トマトソース(120g)
たらこ生(15g)
柑橘類グレープフルーツ(150g)
うし横隔膜焼き(70g)
貝類とこうし生(70g)
さば缶詰水煮(70g)
まあじ皮つき焼き(70g)
はまち養殖皮つき生(65g)
ぼら生(65g)
冷凍メンチカツ(80g)
あゆ養殖内臓焼き(30g)
たもぎたけ生(60g)
グリンピースゆで(35g)
野菜ミックスジュース(200g)
うるめいわし丸干し(40g)
中国甘ぐり(50g)
うしもも皮下脂肪なし焼き(100g)
ゆし豆腐(100g)
白身フライ/冷凍(100g)
柑橘類バレンシアオレンジ(100g)
柑橘類福原オレンジ(100g)
柑橘類きよみ(100g)

ぶた肉が全般的に多く、まさば、うなぎ、かつおなまり節、ます他、全般的に動物性食品が登場し、植物性でリストにあがってくるのは種実類、玄米、大豆の仲間、グリンピースなどの豆、柑橘類だったわね。

ビタミンB1は「水溶性ビタミン=カラダに蓄積されない」という性質を考慮すると、不足しないための対策は・・・
  • 日常的な主食を玄米や全粒粉(精製していない小麦などの穀類)中心にする
    ☞お米なら胚芽精米や金芽米も胚芽が残っている
  • 2日に1回程度はぶた肉料理をメニューに入れる、など定期的に補給する

というのが現実的なご提案かな、と思うけど、どうかしら??

いろいろ食べていると摂取量はかなり積みあがる。プラス、0.3mg以上含有する食品を「含有量が多い食品」として意識して、献立の中に入れていくといいのかな、と感じているわ。


「ビタミンB1」吸収促進法

ビタミンB1吸収促進画像

吸収促進ではないけど、ビタミンB1を体内で効率的に利用できる方法。

にんにく・ねぎ・玉ねぎ・にらなどの臭気成分「アリシン」と一緒に食べる

☞ビタミンB1と結合して血液中に長くとどまり、むだに排泄することなく、長時間にわたって利用できる

続いては、調理での損失について。

  • 加熱による損失はあるものの、加熱温度の影響よりは、加熱時間が長くなると減少する傾向がみられる
  • 特に「ゆでる」と茹で汁への流出が大きい。
    ☞野菜を茹でた場合、その野菜には53%残、野菜+ゆで汁には93%残
    ☞肉類を茹でた場合、その肉類には29%残、肉類+ゆで汁には84%残

熱で多くが壊れてしまうわけではないから、スープを常飲する習慣はこのように、茹で汁に出てしまう栄養分を摂取するのに有効なことがわかるわね。


まとめ

星×まとめ画像

✐日本人は、平均的にビタミンB1を推奨量(対象集団においてほとんど(97~98%)の人が充足するとされる量)の70%程度摂取ができている状況

✐さまざまな食品を食べている現在、「欠乏症(脚気・ウェルニッケ脳症)」になるリスクは低いが、「アルコール常飲」「白米中心で主菜・副菜が少ない」「スイーツ、清涼飲料水などからの糖分摂取が多い」「外食、インスタント食品、加工食品をたべることが多い」「運動量が多い(発汗が多い)「喫煙習慣がある」場合は、必要量が多くなり、不足するリスクが高まる

✐ぶた肉は、部位を選ばず含有量が多い。ぶた肉以外で0.3mg以上/食(多く含有と考える)摂取できる食材としてあがっているのは、「まさば焼き」「うなぎ白焼き/かば焼き」「かつおなまり節」「こい養殖生」「ふな水煮」「からふとます」「らっかせい小粒種乾」

✐「玄米ごはん」はお茶碗ふつう盛り150gでビタミンB1を0.2(mg/食)含有、3食食べると0.6mg/日摂取でき、日常的に常食することで「欠乏症」を防ぐことは可能となる

✐さまざまな食品を食べることで一定量のビタミンB1摂取が積みあがる。プラス「多く含有」に該当する食品、特にぶた肉を定期的に献立に入れていくのが、ビタミンB1の安定的な摂取に有効ではないだろうか。

✐にんにく・ねぎ・玉ねぎ・にらなどの臭気成分「アリシン」と一緒に食べると、ビタミンB1と結合して血液中に長くとどまり、長時間にわたって利用できる

✐調理において、加熱により損失はあるものの、茹で汁への流出が大きいのが特徴で、熱で壊れる量が多いわけではない。スープなど、流出した液体を一緒に食すことで摂取が可能

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MICHIKO★
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
初めて本ブログをごらんいただいた方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。
また、お会いしましょう(^_-)-☆
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